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西部開拓時代に活躍した「カウボーイ」の歴史と生活を元大学教員が解説!

よぉ、桜木建二だ。西部開拓時代の歴史を学ぶとき写真などで目に触れることが多い「カウボーイ」。昔はカウボーイが登場する映画が日本でも大人気だったらしい。今でも、テンガロンハットやジーンズなど、カウボーイファッションだと知らずに着ている服も多いんだ。

それじゃ、「カウボーイ」のアメリカ史における位置づけや現代への影響など、世界史に詳しいライターひこすけと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/ひこすけ

文化系の授業を担当していた元大学教員。専門はアメリカ史・文化史。西部開拓時代のアメリカでは「カウボーイ」が大きな役割を果たした。20世紀にはいると「カウボーイ」の文化が人々の生活に大きな影響を与えるようになる。そこで、「カウボーイ」をキーワードに、西部開拓時代の歴史と現代における影響をまとめた。

カウボーイとは何?どのような人たちを指すの?

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By John C. H. Grabill – This image is available from the United States Library of Congress‘s Prints and Photographs division under the digital ID ppmsc.02638. This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing for more information., Public Domain, Link

カウボーイは英語にするとCOWBOY。その名の通り牛などの畜産に関わる仕事をしている男たちのことを指します。西部開拓時代、とくに19世紀の後半のテキサスやメキシコ国境付近のエリアで活躍しました。

カウボーイのミッションは中継地点への牛の輸送

西部開拓がすすむと、アメリカ東海岸のみならず西海岸の人口も増加。さらにゴールドラッシュにより、一攫千金をめざしてヨーロッパから移住する人が爆発的に増えます。それにより、牛肉の需要がいっきに高まりました。

そこでテキサスやメキシコ国境付近に生息している野生の牛をとらえて売買するグループが形成。これがカウボーイです。彼らのミッションは、大都市につながる大陸横断鉄道まで何日もかけて牛の集団を移動させることでした。

カウガールや黒人カウボーイも存在した

白人男性のイメージが強いカウボーイ。実際はカウボーイのルーツをひとつの国に集約することはできません。イギリス系はもちろんですが、フランス系や北欧系さらにはアフリカ系なども。またメキシコ系のカウボーイもいました。

また、男性カウボーイだけではなく女性の「カウガール」も存在。彼女たちはカウボーイと同じように馬を乗り回し、牛を輸送する仕事に従事。のちにワイルド・ウェスト・ショウで馬術を披露するスターになる女性もあらわれました。

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カウボーイ=白人のイメージを定着させたのはアメリカ映画。映画に登場するカウボーイのほとんどが白人だ。われわれが何となく思い浮かべるカウボーイは白人の目線からみた姿にすぎないと考えた方がいい。

カウボーイ文化はヨーロッパと先住民(インディアン)の文化の融合

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By Charles Marion Russell – Uploader took photo at museum, Public Domain, Link

カウボーイ文化は、ヨーロッパにおける牛飼いの文化と先住民(インディアン)の文化が交わりあって形成されました。とくに野外における生活スタイルは、先住民(インディアン)の習慣を取り入れながら定着したと言われています。

カウボーイと先住民(インディアン)は衝突も多かった

カウボーイは、先住民(インディアン)テリトリーに生育する牛を集めることが大部分。それは、先住民(インディアン)の生きる糧を奪うことでもあります。そのため先住民(インディアン)と衝突することも多々ありました。

カリフォルニア州サンフランシスコ市では、19世紀末に建てられた銅像が大きな問題に。なぜならカウボーイと修道士が、先住民(インディアン)を踏みつけている構図だからです。それは当時のカウボーイと先住民(インディアン)の位置関係を生々しくあらわすものでした。

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