アメリカの歴史世界史植民地時代歴史

アメリカはどのように形成された?「フロンティア」の意味や歴史を元大学教員が解説

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

カスター将軍が亡くなったエリアは「カスター国立記念戦場」として整備された。しかし現在は「リトルビッグホーン国立記念戦場」と改名され、先住民(インディアン)の立場を認めるかたちに修正されている。

19世紀末には「フロンティア」を再現するショウが流行

Buffalo bill wild west show c1899.jpg
By Courier Litho. Co., Buffalo, N.Y. – This image is available from the United States Library of Congress‘s Prints and Photographs division under the digital ID cph.3h00057. This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing for more information., パブリック・ドメイン, Link

19世紀末になると現実のフロンティアは消滅するものの、西部開拓時代を再現するショウが大流行します。その演者は「本物のカウボーイ」や「本物のインディアン」とアピールされる人々でした。

ワイルド・ウェスト・ショウとはどのような見世物?

フロンティアの抗争や開拓地における生活を再現する見世物が「ワイルド・ウェスト・ショウ」です。このショウでは、先住民(インディアン)とカウボーイの銃撃戦や、馬乗りや銃を扱う技術などが披露されました。

ショウを行う一団のなかには先住民(インディアン)も含まれていました。観客のまえで虐殺される場面を演じることも。本物の先住民(インディアン)を混ぜることで、ショウの本物らしさを強めようとしたと考えられています。

本物の西部開拓者として人気を集めたバッファロー・ビル

ワイルド・ウェスト・ショウは数々のスターを生み出しました。そのなかでもっとも有名な人物がバッファロー・ビルです。本名はウィリアム・フレデリック・コディー。演者としてはもちろん、ショウの興行者としても大きな成功をおさめました。

バッファロービルが得意とした演目が「カスター将軍」。先住民(インディアン)に囲まれて殉死する場面がカスター将軍の風貌も含めて忠実に再現されました。カスター将軍を英雄化するイメージは、このようなショウを通じてさらに強化されていくことになります。

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

ショウの再現の本物らしさを高めるため、シッティング・ブル本人が実演に参加することも。それは大きな話題となり、バッファロー・ビルの興行を大成功させた。ショウは、先住民(インディアン)が生活のための糧を得る場ともなったようだ。なんだか複雑だな。

「フロンティア」は現在のアメリカ国家のイメージ形成にも活用される

「フロンティア」はアメリカ国内の土地に限られた考え方ではありません。ジョン・フィッツジェラルド・ケネディは1960年のアメリカ大統領選挙において国内における諸問題の解決を「ニューフロンティア」と表現。また、2001年からのアフガニスタン攻撃においては、「パキスタンが自由主義のフロンティア」という表現を用いています。アメリカ形成期を特徴づける「フロンティア」の「文明と野蛮」の対立のイメージは、いまなお継承されていると言ってもいいでしょう。

1 2 3 4
Share:
hikosuke