

今回は水圧について解説していくぞ。水圧は浮力とも関係してくるので、しっかり理解しておかないとな!
そんな水圧について理系ライターのタッケさんと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/タッケ
物理学全般に興味をもつ理系ライター。理学の博士号を持つ。専門は物性物理関係。高校で物理を教えていたという一面も持つ。今回は水圧について、その考え方と式の導出について解説していく。
そもそも圧力とはなんだろうか

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電車内でピンヒールをはいた女性に足を踏まれるのと、平たい靴を履いたおじさんに足を踏まれるのとではどちらが痛いでしょうか?ただし、踏まれた足には同じ力が加わったとします。
そうですね。ピンヒールの人に踏まれたほうが断然痛いですね。加わる力は同じとしていますから、その効果が違うのです。このとき、それを圧力という概念で表すことができます。
圧力を単位面積にあたりに受ける力の大きさと定義する。
具体的にはMKS単位系では、1 m2 あたりにかかる力の大きさを N(ニュートン)で示して圧力とするのです。
よって、圧力単位は N/m2 となりますが、これを高名な科学者の名を取って Pa(パスカル)とします。
1 N/m2= 1Pa
先ほどの例で、ピンヒールとおじさんの靴の力のかかる部分同士の面積を比べましょう。ピンヒールの面積のほうが圧倒的に小さいですね。したがって、ピンヒールの圧力はおじさんの場合の何倍にもなります。
つまり、ピンヒールのほうの圧力はおじさんの靴の何倍も大きいのです。
ピンヒールでがんっ!と足の小指などを踏まれたりすると骨折することもあるそうです。気をつけたいですね。

おーっ、怖ええっなあ。
そういえば、電車が急に揺れたときに、足をがんっ!って踏ん張る人いるよなあ。同じ力でも、踏まれた足が受ける痛みは靴で全く違うのか!
圧力の計算式

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圧力の式を導きましょう。
先ほど触れたように、圧力とは
単位面積当たりに働く力の大きさ
です。
それでは、圧力を P(pressure)、かかる力を F 、面積を S とします。そうすると、
P = F/S
と示されることは明らかですね。

単純な式だな。
圧力の意味をしっかりと理解することが大事なんだ。この式を丸暗記しようなどと思うなよ。
同じような式で、小学生がよくやる、きはじ(き・・・距離 は・・・速さ じ・・・時間 はじき?)なんてのがあるが、こんなことを丸暗記しているようじゃダメなんだ。
つまり、速さの意味は、速さ=一秒当たりの距離 v = x/s だから、速さの式なんて当然だよな。
圧力の式も同じく意味を考えろ。圧力とは、単位面積当たりの力だ!
次でいよいよ水圧について考察していくぞ。
水圧とは

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さて、水圧ですが、読んで字の通り、水による圧力のことです。水圧について大事なことがいくつかあります。
1.水圧は深さに比例する。
2.水圧は同じ深さの場合、全方向に同じ大きさをもつ。
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