
3分で簡単「血液凝固」の仕組み!現役理系塾講師がわかりやすく解説
どんな仕組みでかさぶたができるか知ってるか?
今日は血液凝固の仕組みについて生物学に詳しいライターKAEDEと一緒に解説していきます。

ライター/KAEDE
現役塾講師。大学時代は微生物学を専攻し、酵素についての研究をしていた。今は科学の面白さを高校生に毎日伝えている。
まずは血液の種類を知ろう!

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血液凝固に大きく関わる要素は「血液」です。それは当然のことですよね。この記事を通して血液凝固について学んでいくためには、血液の基礎知識がなければ理解できません。
そこで最初に血液に含まれる成分について簡単に理解をしておきましょう!
酸素を全身に運搬する「赤血球」
血液はなぜ赤い色をしているのでしょう?それは血液には「赤血球」と呼ばれる真っ赤な有形成分を含んでいるので赤く見えているのです。
血液の液体成分の色は実は薄黄色。有形成分の赤血球があるから鮮やかな赤い色を呈しているのですね。
この赤血球の仕事は血流の流れに乗って全身に酸素を運ぶことです。赤血球にはヘモグロビンと呼ばれる要素が含まれており、このヘモグロビンが肺で酸素を結合して、全身を随所に酸素を届けます。
つまり、この赤血球がなければいくら呼吸をしても体の中に酸素が回っていかないということです。
異物を退治してくれる「白血球」

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白血球とは、体内にウイルスなどの異物が侵入した時に活躍する血液中の有形成分です。そのような白血球のはたらきのことを「食作用」と呼びます。もしも血液中に白血球が存在しなければ、ヒトは生きていけません。なぜなら、白血球以外の血液成分は体に侵入したウイルスや菌を退治できないからです。
主に免疫に大きく関わる白血球ですが、赤血球とは違い、様々な種類があります。その種類によって、同じ白血球でもはたらくが少しずつ違うということも特徴の一つです。
<白血球の種類>
・果粒球
・リンパ球
・樹状細胞
・マクロファージ
それぞれの種類によって同じ免疫でも少しずつはたらきが異なります。
血栓を形成してくれる「血小板」
血小板と呼ばれる成分こそが、血液凝固に大きく関わっている成分です。
血液の有形成分の中では最も大きさが小さく、最も存在数が多いことが血小板の特徴になります。生命にとって血液の流出が一番危険ですから、血小板の存在数が一番多くなるということですね。
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