3分で簡単甲状腺から分泌されるホルモン(チロキシン)!現役理系塾講師がわかりやすく解説
チロキシン分泌の調節の仕組み
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ホルモンの分泌量を調節する機構のことを「フィードバック調節」といいます。ホルモン分泌において非常に重要なポイントとなるのが、このフィードバック調節。
では、チロキシンのフィードバック調節はどのような機構でなされているのでしょうか?ここでは、チロキシンのフィードバック調節について解説していきます。
分泌の司令塔は間脳視床下部
多くのホルモンにおいて、分泌の際の司令塔となるのは間脳にある視床下部と呼ばれる部位です。
この視床下部が脳下垂体前葉へとホルモンを放出し、そして、脳下垂体前葉が甲状腺刺激ホルモンを甲状腺めがけて放出することで、初めて甲状腺からチロキシンが放出されます。
<チロキシン放出までの流れ>
間脳視床下部→脳下垂体前葉→甲状腺→チロキシン
脳下垂体前葉から甲状腺に向かって甲状腺刺激ホルモンが放出される。
フィードバックは視床下部と脳下垂体前葉へ
チロキシンの分泌量が増えすぎたらどうするかというと、視床下部と脳下垂体前葉に「分泌量が多くなりすぎですよ」というフィードバックをします。
すると、それぞれの部位が放出ホルモンの分泌量を抑制し始めるので、結果的にチロキシンの分泌量が減少するのです。ちなみに、詳しいフィードバック調節の仕組みとしては、チロキシンが視床下部と脳下垂体前葉、甲状腺刺激ホルモンは視床下部へと情報を伝達します。
チロキシンは代謝に関与するホルモン
チロキシンは主に生物の代謝に関与するホルモンです。チロキシンが正常に作用しなくなってしまっては、代謝もうまくできません。
そんなチロキシンですから、その働きとフィードバック調節がどのような機構で行われているのかということについてしっかりとおさえておきましょう。
ちなみにチロキシンが分泌されすぎるとパセドー症、分泌量が少なすぎると、クレチン症という病気になってしまうので気をつけてくださいね。