化学

日常にある化学!「酸」と「アルカリ」の基礎知識を元塾講師がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今回は化学の基本中の基本、「酸」と「アルカリ」について勉強しよう。

化学を勉強するうえで避けて通れないのが様々な化学反応だ。酸性とアルカリ性が混ざると中性になるということは聞いたことがあるだろう。これが中和という反応なんだか…、まあ詳しいことはこれから説明しよう。

これから化学を学ぼうとするやつには酸とアルカリの見分け方を知ることが習得への近道だ。化学に詳しいライターAyumiと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Ayumi

理系出身の元塾講師。わかるから面白い、面白いからもっと知りたくなるのが化学!まずは身近な例を使って楽しみながら考えさせることで、多くの生徒を志望校合格に導いた。

1.そもそも酸とアルカリとは?

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酸とアルカリという言葉より、きっと酸性とアルカリ性の方が聞き覚えがあるのではないでしょうか。高校化学ではアルカリのことを塩基、アルカリ性の事を塩基性といったりしますね。

さらに、水に溶けて酸性の性質を示すものを酸、アルカリ性の性質を示すものをアルカリといいます。

頭の中が???でいっぱいの人もいそうですね。では、こう考えてみましょう。

お酢(調味料)が水に溶けると酢水(酸っぱい)になる。が水に溶けると酸性を示す。

つまり、酸やアルカリはその物質そのもの、酸性やアルカリ性はその物質が持つ性質ということです。

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なるほど。石鹸を水に溶かして石鹸水を溶かすことで泡立ち、香りが引き立つ。そう考えてみると水に溶かすことで物質の持つ性質が見えやすくなるのかもしれないな。

2.身近なもので酸とアルカリを考える

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本題に入る前に、まずは酸とアルカリの身近な例を考えてみましょう。そのヒントなるものが「酸は酸っぱくアルカリは苦い」の考え方です。

例えばお酢の主成分は酢酸、ヨーグルトには乳酸、レモンにはクエン酸という酸が含まれています。どれも酸味を感じるものですよね。酸性を示す物質は○○酸という名前そのものを見ても、判断がつきやすいでしょう。

一方でアルカリには家庭用洗剤、漂白剤、石鹸などの物質があります。誰しも一度くらいは誤って石鹸を舐めてしまった経験があるのではないでしょうか。舌に残る苦みを感じるはずです。

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こうして見てみると、意外と生活の中にあるのがわかるな。味の違いで酸とアルカリを判断してみるのは面白そうだ。

2-1.酸性の水溶液が示す性質

ここでも酸性の酸っぱいイメージが活躍します。

・青色リトマス紙を赤に変える

・BTB溶液を黄色に変える

これは梅やレモンといった酸っぱい食べ物のイメージで覚えましょう。

別の方法としては、

・溶液にマグネシウムリボンを浸け、泡(水素)を発生させる

・メチルオレンジを赤に変えるのは強い酸性、オレンジに変えるのは弱い酸性

というものがあります。

2-2.アルカリ性の水溶液が示す性質

アルカリ性は石鹸をイメージしてみましょう。

・赤色リトマス紙を青に変える

・BTB溶液を青に変える

石鹸は清潔感のある青がよく合いますよね。

別の方法としては、

・無色透明なフェノールフタレイン溶液を赤に変える

というものがありますよ。

\次のページで「3.酸とアルカリに分類できない性質」を解説!/

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