4-1 ふたつ以上の力が加わったときのモーメント
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また、ここで例を見ていきましょう。
先ほどの図に新しく力F`が加わっていますね。点Bに力Fが加えられたとき、棒のモーメントはどうなるのか計算してみましょう。
ここでもまた点Oまわりのモーメントについて考えます。
まず、力Fについて考えましょう。先ほどと同様にOA間は2m、F=4N、Fは棒を時計回りに回転させるため、+4×2=+8(N*m)となります。
次に力F`についてです。OB間は1m、F`=8N、ですが、F`は棒を反時計回りに回転させることに注意します。以前お話した「ベクトル」の考え方ですね。つまり、-8×1=-8(N*m)となります。
この二つをまとめると、M=(+8)+(-8)=0です。
M=0であるということは、モーメントが釣り合っていることを表します。つまり「点Oを中心に回転しない」ということです。
4-2 では、さらに力が大きくなるとつり合いはどうなる?
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次に図のようにF`の大きさが変わった例題について考えましょう。
力Fについて考えましょう。先ほどと同様にOA間は2m、F=4N、Fは棒を時計回りに回転させるため、+4×2=+8(N*m)となります。
次に力F`についてです。OB間は1m、F`=10N、F`は棒を反時計回りに回転させるため、-10×1=-10(N*m)となります。
これらをまとめるとM=(+8)+(-10)=-2です。
つまり、「点Oを中心に2(N*m)の力で反時計回りに回転する」ことを表します。
参考書で勉強している方は例題ではモーメントが釣り合っており、物体は静止している問題が多いかと思います。しかし、このように複数のモーメントが釣り合わず回転している例もあるので注意してください。
5 力がナナメに加わると?
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ここからは、少し難しい内容ですが、基礎として重要な部分です。
図の点Oまわりのモーメントについて考えましょう。
今までとは違い、力に角度がついていますね。驚いてしまうかもしれませんが、これも今までと考え方は変わりません。
まずはナナメの力を水平方向と鉛直方向に分解して考えましょう。
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