
【物理】「オームの法則」について理系大学院生がわかりやすく解説!3分で簡単電気の基礎
step2. 抵抗ごとの電圧を求める

image by Study-Z編集部
それでは実際の回路を見てみましょう。
まず、抵抗Aの電圧を求めます。これは、オームの法則から求められますね。電流は5A、抵抗は10Ωなので抵抗Aで下がる電圧は50Vになります。次に、抵抗Bの電圧です。同じくオームの法則から、電流は5A、抵抗は5Ωなので電圧は25Vであることがわかります。
step3. 回路全体の電圧を求める
抵抗A、抵抗Bで下がる電圧が求まりました。最後に、それぞれの電圧を足せば75Vになることがわかります。
電圧は抵抗の数だけ下がる?
電圧は、抵抗ごとに下がっていく、とお話しました。でも、解釈が難しいですよね。もっと簡単に考えてみましょう。
抵抗は電圧の邪魔をする、と紹介しました。邪魔された電圧は、邪魔された分だけやる気をなくしてしまいます。しかし、電流を押し出さなければならないのでやる気がゼロになることはありません。どのくらいやる気が残るのかは、電流と抵抗の大きさによるのです。今回の例題は、回路全体でどれだけ電圧のやる気があるのかを求めようとしています。

image by Study-Z編集部
直列と並列は、抵抗の並び方の違いです。
抵抗が横に並んでいるものが直列、並行して並んでいるのが並列です。電圧を求める場合、直列に並んでいる場合には、抵抗ごとに電圧が下がっていくため足し算をする必要があります。しかし、並列の場合には、それぞれの抵抗で下がる電圧は同じになります。つまり、並列部分全体で電圧が下がると考えることができるのです。
オームの法則はとても簡単!
今回は、オームの法則からわかること・オームの法則の使い方について勉強しました。電気は目に見えないので、なかなかとっつきにくい分野だと思います。しかし、公式としてだけでなくオームの法則がどのような意味を持つのか、も併せて覚えられるときっと理解が進むのではないでしょうか。