
イスラム教の教派
イスラム教は主にシーア派とスンニ派に分けることができます。ムハンマドの死後に後継者問題が生じ、ムハンマドの血族が正統な後継者だと主張するシーア派と、後継者にふさわしい者を話し合いで決めるべきだと主張するスンニ派に分裂しました。戒律などに多少の違いはあるものの、教義をめぐって対立しているわけではありません。
スンニ派はイスラム教徒の8割程度を占める多数派で、世界各地に分布しています。一方のシーア派は主に中東で広まっていて、イランなどが代表的な国です。
イスラム教の広がり
イスラム教の信者数は、およそ16億人です。中東を中心として北アフリカやアジアなどへ広がっているほか、中国やモンゴルなどでは一部の民族の間で信仰されていて、人種を越え世界各地に信者が分布しています。
現在、イスラム教の人口規模はキリスト教に次ぐ第二位です。しかし成長速度が速く、22世紀にはイスラム教徒の数がキリスト教徒の数を抜いているだろうと予想されています。イスラム教徒の出生率が高いことや、信者の平均年齢が比較的低いことなどがその理由です。
ブッダが説いた仏教
仏教は、紀元前5世紀頃にブッダ(ゴータマ・シッダールタ、又は釈迦とも)が伝えた宗教です。ブッダはインドのシャーキヤ族(釈迦族)の王族として生まれましたが、後に出家。その後、菩提樹の下で悟りを開いたと言われています。
仏教の教えの根底にあるのは、命あるすべてのものは何度も生まれ変わりその苦しみから逃れることはできない、という輪廻転生の世界観です。苦しみや悩みからから抜け出して悟りの境地に達することを解脱と言い、仏教の教義は解脱を目指しています。キリスト教やイスラム教よりも複雑で、理解しにくいと言われることも多いですね。
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仏教の宗派
仏教には非常に多くの宗派がありますが、大きく部派仏教・大乗仏教・密教の3種類にわけることができます。
部派仏教は、ブッダやその直弟子から受け継がれた保守的な傾向の強い教えです。厳しい修行により自らを救済することを目指していて、現存する宗派は上座部仏教と呼ばれています。ミャンマーやタイなどの東南アジア諸国に広まりました。
大乗仏教では、修行をすることで自らの魂だけでなく他者も救済することができるとされています。出家をしていない人々も信仰心さえあれば極楽浄土に行くことができ、より一般の民衆との親和性が高い仏教です。中国や日本など東アジアを中心に広まりました。
密教は、教義や儀礼を秘密裏に伝承している仏教です。大乗仏教の一派とされることもあります。
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