世界史歴史

3分で簡単にわかる「世界三大宗教」!聖地や教派も博識ライターがわかりやすく解説

みんな宗教のことはどれくらい知っているかな?日本に住んでいると、宗教を身近に感じることはそれほど多くないよな。ですが、教養として知っておいて損はない。まずは世界三大宗教について学ぶところから始めてみようか。世界史に詳しいライター万嶋せらと一緒に解説していきます。

ライター/万嶋せら

会社員を経て、現在はイギリスで大学院に在籍中のライター。歴史が好きで関連書籍をよく読み、中でも近代以降の歴史と古典文学系が得意。歴史を紐解くうえでの前提知識となる宗教についても知見があり、今回は「世界三大宗教」について解説する。

世界三大宗教とは何か

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まずは世界三大宗教とは何かについて解説していきます。

どの宗教が世界三大宗教?

「世界三大宗教」とは、キリスト教・イスラム教・仏教を指します。実は、世界三大宗教と言うのは日本で使われる用語です。英語圏などでこれに該当する概念はありません。代わりに「五大宗教」と言われることがありますが、これは一般的にキリスト教・イスラム教・仏教にヒンドゥー教とユダヤ教を加えた5つの宗教を指します。

なぜ世界史に宗教が出てくるのか

そもそも宗教とは、神や自然を超越した観念を中心とした教義への信仰心やそれにともなう社会習慣、文化、制度、儀式などのことを表しています。しかし宗教の定義は難しく、明確な定義はありません。

なぜ、世界史で宗教を学ぶ必要があるのでしょうか。それは、宗教が人間の歴史と密接に結びついているからです。宗教の対立が争いを引き起こしたり、国や地域を統治する手段として宗教が利用されたりと、宗教と歴史は切っても切り離せない関係にあります。つまり、宗教を知ることで世界史が理解しやすくなるのです。

また世界には、宗教が政治の重要な役割を占めていたり日常生活に非常に大きな影響力を持っていたりする国も少なからずあります。日本に住んでいるとあまり実感がわかないかもしれませんね。けれど、宗教の基本的な知識は国際社会で生きる上では不可欠な教養でもあるのです。

キリスト教とはどんな宗教?

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ここからはキリスト教について詳しく解説していきます。

イエスが説いたキリスト教

キリスト教は約2千年前にナザレのイエスによって伝えられ、その教えを信じた人々に広められた宗教です。ユダヤ教をルーツとする一神教であり、「神を信じる者は救われる」「隣人を愛しなさい」などといった教えを説いています。

イエスは地上に遣わされた救世主(キリスト)として父なる神(ヤハウェ)の言葉を人々に伝え、そして人々を罪から救うために十字架にかけられ命を失いました。しかしその後復活して、弟子の前に再び姿を現したという言い伝えがあります。キリスト教の聖地は、イエスの誕生の地であるエルサレムです。

旧約聖書と新約聖書

キリスト教の教典は旧約聖書と新約聖書の二種類です。

旧約聖書には、創造主である神が天地を創造した物語や預言者モーセが神の命令によって民を導く物語などが記されています。一方の新約聖書は、イエスの言葉(福音)が記されたものです。旧約聖書はイエスの誕生前までの神と人々との契り、新約聖書はイエスの誕生後に新たに更新された神と人々との契りと捉えられています。

ちなみに旧約聖書はユダヤ教の教典でもありますが、「旧約」というのは「新約」との対比から見たキリスト教徒の捉え方です。ユダヤ教の人々にとっては唯一の教典であり、旧約聖書ではなく単に聖書と呼んでいます。

キリスト教の広がり

キリスト教は世界で最も信者の多い宗教で、およそ22億人が信仰しています。

キリスト教が創始されたのは当時のローマ帝国領内でしたが、当初キリスト教は異端として弾圧されていました。しかし信者は増え続け、4世紀初頭にはキリスト教が公認される流れに。そして、4世紀の後半には正式にローマ帝国の国教とされました。

大航海時代には、ヨーロッパから世界各地にキリスト教が広まり始めます。宗教改革の影響で弱体化されつつあったカトリック教会が、信者獲得のためにローマ帝国の後ろ盾のもと海外での布教活動に力を入れたためです。日本にも、1549年に宣教師フランシスコ・ザビエルによってキリスト教が伝えられました。

こうして世界各地にキリスト教が伝播し、現在では非常に広範な地域に信者がいます。

キリスト教の教派

キリスト教は様々な教派にわかれていますが、大まかに分類すると西方教会と東方教会にわけることができます。初代教会が完全に東西に分裂したのは11世紀のことです。しかしローマ帝国が東西に分裂した4世紀末から、教義の解釈の違いなど東西の隔たりは徐々に大きくなっていました。

西方教会は西ヨーロッパに広まったキリスト教で、主な教派はカトリックとプロテスタントです。プロテスタントは16世紀にカトリック教会から分離した教派ですが、これはマルティン・ルターを中心とした宗教改革の結果でした。

東方教会はギリシャやヨーロッパ方面に広まったキリスト教です。ギリシャ正教とも呼ばれ、正教会が中心となっています。

イスラム教徒はどんな宗教?

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続いてイスラム教について見ていきましょう。

ムハンマドが説いたイスラム教

イスラム教は、7世紀の初頭に預言者ムハンマドによって創始された宗教です。唯一の神(アッラー)を信仰し、偶像崇拝の禁止やラマダンの断食、禁酒や禁欲を定めた厳しい戒律などが特徴として挙げられます。

イスラム教の神とキリスト教の神は、同一の創造主です。神はこれまでに地上に何度か預言者を送っているとされており、イスラム教ではイエスも預言者の一人とされています。最後に送られた預言者がムハンマドであるため、イスラム教ではムハンマドの伝えた教えが神の完全な教えだと考えられているのです。

ムハンマドの死後、その教えはコーランにまとめられました。これがイスラム教の教典として使われています。

イスラム教にはいくつか聖地がありますが、最大の聖地はムハンマド生誕の地であるメッカです。イスラム教徒はメッカの方角に向かい礼拝をしています。

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