不定代名詞というと、one, other, each などのことです。とくに、見た目や意味が似た単語が多く、暗記が大変だと感じる人もいるかもしれない。しかし、丸暗記にならないように、一つずつを正しく理解していくことが結果的には近道になるぞ。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

主に単独で使う不定代名詞

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不定代名詞とは、不特定の人や物を指すものですが、単独で名詞として使うケースと形容詞的に名詞を補足する形で使うケースがあります。前半は、単独で名詞として使う表現について見ていきましょう。

one

一つめは、「one」についての説明です。不定代名詞としての one は、名詞を繰り返すことを避ける用法としてよく使われます。it は同じものを指しますが、one は同種の別のものを指すため使い分ける必要がありますよ。そのほか、一般の人を指すときに one を使うことがあります。

This T-shirt is too small. Could you bring me a large one.
このTシャツは小さすぎる。大きいものを持ってきていただけますか。

One can't be too careful.
人は注意してもしすぎることはない。

other, another など

二つめは、other, another などについて見ていきましょう。other(他人、他のもの), another(別の人、もの), some(ある人、もの) などは、単独でも直後に名詞を伴う形でも使われることがあります。とくに、other を含む用法は注意が必要なので、例文も含めてチェックしておく必要がありますよ。

全部で2人(2つ)の場合:one …, the other …「1人(1つ)は…、もう1人(1つ)は…」

 I have two dogs; one has long tail and the other has long ear.
 私は2匹の犬を飼っている。1匹は長い尾があり、もう1匹は長い耳がある。

 *全体が3人なら one …, another …, the other …「1人は…、もう1人は…、残りは…」です。

全部で3人(3つ)以上の場合:one …, the others …「1人(1つ)は…、残り全部は…」

 I have four children; one is a girl, and the others are boys.
 私は4人の子供がいる。一人は女の子で、他はみんな男の子だ。

some …, others …「何人(何個)かは…、また何人(何個)かは…」

 Some like coffee, others like tea.
 コーヒーが好きなものもいれば、紅茶が好きなものもいる。(どちらでもないものもいる)

some …, the others …「何人(何個)かは…、残り全部は…」

 Some people were for the plan and the others were against it.
 その計画に賛成の人もいたが、その他は全員反対だった。

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名詞とあわせて使う不定代名詞

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不定代名詞のうち、主に名詞を伴って使うものについて説明していきます。いくつかの単語を紹介していきますが、単数扱いか複数扱いかなど使い方にも注目して見ていきましょう。

some, many,each など

まずは、some, many, each などについての説明です。some は「いくらか(の)」という意味で使われますが、疑問文や否定文では any を使います。否定文の場合は「少しも…ない」と全否定の意味です。many は「多くの」、most は「ほとんどの、大多数の」という意味になりますよ。

いずれも、可算名詞とともに使う場合は複数扱いで、不可算名詞とともに使う場合は単数扱いとなります。ただし、many については、不可算名詞とともに使うことはできません。

each は「それぞれ(の)」、every は「あらゆる」という意味で、いずれも単数名詞とともに使われ単数扱いをします。「each of …」とするときは、of のうしろに複数名詞や代名詞をおきますよ。

I want some cake. Do you have any? ー Unfortunately, I don't have any.
私はケーキがほしい。ケーキはありますか。残念ですが、ケーキはありません。

We can see many stars in winter.
冬にはたくさんの星を見ることができる。

Most students know that the exam is not all right.
ほとんどの生徒はその試験に不備があることを知っている。

Every child has the right to receive an education.
子どもたちすべてが教育を受ける権利を持っている。

all, none, both など

次は、all, none, both などについて見ていきましょう。all は「すべて」none は「何一つ…ない」という意味です。「all または none(of)+ 可算名詞」としては複数扱いをして「all または none(of)+ 不可算名詞」の場合は単数扱いをします。また、all のほうは、一般動詞の前またはbe動詞や助動詞のあとに名詞とともにおいて、「…はすべて」と意味を付け加えることもありますよ。

both は二者についての表現であり、「両方(の)」という意味で複数扱いをします。否定文では、二者ともに否定する意味合いとなりますよ。

either は「2つのうちどちらか、どちらでも」という意味です。「either of …」や「either + 単数名詞」の形で使い、いずれの場合も単数扱いされます。否定の場合は「neither」を使い「どちらも…ない」という意味になりますよ。

All my family got up early yesterday.
私の家族はみんな昨日早起きした。

None of the information was useful.
その情報は全く役に立たなかった。

Both my parents are opposed me to studying abroad.
私の両親二人とも私が留学することに反対している。

Will either of you wash the dishes?
あなたたちのうちどちらかがお皿を洗ってくれませんか。

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不定代名詞は、意味や用法とあわせて単数扱いか複数扱いかもチェック!

今回の記事では、不定代名詞の意味や用法について解説しました。とくに、other を含む用法は条件によって細かく使い方が違ってくるので、条件による使い方の組み合わせを整理しておくといいですね。

後半の each, every, all, both, either などは、単数扱いするのか複数扱いをするのかがポイントでした。単語によって暗記してしまうのではなく、例文とともにチェックして意味合いをつかんで理解しておくことが大切です。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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英語の勉強法

【英語】不定代名詞を現役塾講師がわかりやすく解説!丸暗記ではなく、違いを理解してマスターしよう

不定代名詞というと、one, other, each などのことです。とくに、見た目や意味が似た単語が多く、暗記が大変だと感じる人もいるかもしれない。しかし、丸暗記にならないように、一つずつを正しく理解していくことが結果的には近道になるぞ。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

主に単独で使う不定代名詞

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不定代名詞とは、不特定の人や物を指すものですが、単独で名詞として使うケースと形容詞的に名詞を補足する形で使うケースがあります。前半は、単独で名詞として使う表現について見ていきましょう。

one

一つめは、「one」についての説明です。不定代名詞としての one は、名詞を繰り返すことを避ける用法としてよく使われます。it は同じものを指しますが、one は同種の別のものを指すため使い分ける必要がありますよ。そのほか、一般の人を指すときに one を使うことがあります。

This T-shirt is too small. Could you bring me a large one.
このTシャツは小さすぎる。大きいものを持ってきていただけますか。

One can’t be too careful.
人は注意してもしすぎることはない。

other, another など

二つめは、other, another などについて見ていきましょう。other(他人、他のもの), another(別の人、もの), some(ある人、もの) などは、単独でも直後に名詞を伴う形でも使われることがあります。とくに、other を含む用法は注意が必要なので、例文も含めてチェックしておく必要がありますよ。

全部で2人(2つ)の場合:one …, the other …「1人(1つ)は…、もう1人(1つ)は…」

 I have two dogs; one has long tail and the other has long ear.
 私は2匹の犬を飼っている。1匹は長い尾があり、もう1匹は長い耳がある。

 *全体が3人なら one …, another …, the other …「1人は…、もう1人は…、残りは…」です。

全部で3人(3つ)以上の場合:one …, the others …「1人(1つ)は…、残り全部は…」

 I have four children; one is a girl, and the others are boys.
 私は4人の子供がいる。一人は女の子で、他はみんな男の子だ。

some …, others …「何人(何個)かは…、また何人(何個)かは…」

 Some like coffee, others like tea.
 コーヒーが好きなものもいれば、紅茶が好きなものもいる。(どちらでもないものもいる)

some …, the others …「何人(何個)かは…、残り全部は…」

 Some people were for the plan and the others were against it.
 その計画に賛成の人もいたが、その他は全員反対だった。

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