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現代社会になくてはならない「国際連合」!成り立ちは?役割は?国際情勢を学ぶ大学院生ライターが5分で解説

国際連合システムとは

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6つの主要機関

国連を構成する数々の機関は総称して「国際連合システム」と呼ばれ、その中心となっているのは総会・安全保障理事会・経済社会理事会・信託統治委員会・国際司法裁判所・事務局の6つの主要機関です。

「総会」はあらゆる問題を討議する機関で、国連の全加盟国が代表を派遣して一国一票の原則のもと運営されています。

「安全保障理事会」は、主に紛争や侵略行為の解決を目指す機関です。常時15か国が理事国を務めていて、その内アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国の5か国は常任理事国、その他10か国は任期2年の非常任理事国となっています。常任理事国には拒否権が与えられているため、5か国のうち1か国でも反対した案件は可決されません。

「経済社会理事会」は世界の経済問題や社会問題を担当していて、貿易・人権・労働・教育など幅広い問題を取り扱います。

「信託統治理事会」は、信託統治地域の施政を監督し自治・独立を推進するための機関として設置されました。しかし、1994年に最後の信託統治地域だったパラオが独立。現在は活動を終了しています。

「国際司法裁判所」は国家間の紛争を解決するための司法機関です。オランダのハーグに事務所があり、15名の異なる国から選出された裁判官で構成されています。当事者となれるのは国家のみで、個人での訴訟はできません

「事務局」は、会議の開催・種々の調査・文書の翻訳など国連の日常的な活動を多岐にわたって支える機関です。任期5年の事務総長がトップにおかれ、多様な国籍を代表する職員が国際公務員として活躍しています。

補助機関・専門機関・関連機関とは

主要機関のほかにも、多くの機関が国連の活動を支えています。

補助期間は、総会へ活動の報告義務がある国連の内部組織です。日本人の緒方貞子氏が高等弁務官を務めたことでも知られる国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や、貿易や金融などの問題に対応する国連貿易開発会議(UNCTAD)などが、補助機関に該当します。

専門機関とは、主要機関である経済社会理事会と連携関係の協定を締結した機関のことです。1919年に設立された国際労働機関(ILO)は国連よりも長い歴史を持っていて、国連では最初の専門機関となりました。また、世界遺産の登録を行っている国際教育科学文化機関(UNESCO)なども専門機関にあたります。

関連機関は、連携協定を結んでいるわけではないものの国連と密接な関係を持つ機関です。世界貿易機関(WTO)や国際原子力機関(IAEA)などが該当します。

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多くの機関が協力しながら活動をしているのか。ニュースで安保理という言葉を聞くことがあるが、安全保障理事会の略称だったんだな。世界の平和を目指す国連にとって、紛争や侵略行為について話し合う安全保障理事会はとても重要な機関なのだろうな。

世界の平和に向けた国際連合の活動

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平和と安全の維持

国連の目的の一つは「世界の平和と安全の維持」であり、安全保障理事会を中心として様々な機関が平和に向けた活動をしています。今まで、何度も紛争を拡大防止したり和解に向けた交渉を推進したりしてきました。

しかし残念ながら平和に向けた努力が実らないこともあり、そうした場合には安全保障理事会の権限において該当の国に経済制裁や禁輸措置などの制裁を行うことができます。近年では、北朝鮮やイランなどを対象に制裁が発動されたことも。国の経済にダメージを与えることで、妥協を引き出したり交渉のテーブルに引き戻したりする効果を狙っているのです。

また平和維持活動も重要な活動で、平和の回復を目指して紛争当事者の間に立ちながら対話を支援していますPKOという呼び方の方がなじみが深いかもしれませんね。実は平和維持活動は、国連憲章に明記された活動ではありません。そのため、「紛争の平和的解決」を規定する6章と「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」を規定する7章との中間の活動として「6章半の活動」と呼ばれることもあります。

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amala18