理科環境と生物の反応生物

3分で簡単にわかる「負のフィードバック調節」!仕組みや具体例を現役講師がわかりやすく解説!

image by Study-Z編集部

ホルモンの調節において、フィードバック調節とは「最終的な生成物が前の段階の物質に影響し、その最終生成物の量を制御するしくみ」です。

フィードバック調節は、生成物が他のホルモンの分泌にどのような影響を及ぼすのかによって2種類に分けられます。生成物の増加がホルモンの分泌量をさらに増加させるのが『正のフィードバック調節(ポジティブフィードバック)』。そして、ホルモンの分泌を逆に減少させるのが、今回のメインテーマである『負のフィードバック調節(ネガティブフィードバック)』です。

負のフィードバック調節の具体例

それでは負のフィードバック調節の具体例をいくつか見ていきましょう。

甲状腺ホルモンの分泌

甲状腺ホルモンの分泌

image by Study-Z編集部

私たちの首にある甲状腺という内分泌器官からは、チロキシンやトリヨードサイロニンなどの甲状腺ホルモンが分泌されています。

この甲状腺ホルモンは、脳下垂体前葉から分泌される甲状腺刺激ホルモンというホルモンを受け取とることで産生が促進され、分泌量が増えるのです。さらに、甲状腺刺激ホルモンは脳下垂体の上にある間脳の視床下部から分泌される甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンによって分泌が促進されます。

血中の甲状腺ホルモン濃度が高くなると、視床下部が刺激されて甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの分泌量が低下。これによって、甲状腺ホルモンの分泌が抑制され、甲状腺ホルモンの血中濃度上昇が抑えられるのです。

image by Study-Z編集部

このように、最終的に作られた物質(甲状腺ホルモン)が前の段階の物質(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンと甲状腺ホルモン)を抑制することで、最終的に作られる物質の分泌量も抑制されます。これはまさしく負のフィードバック調節の典型的な例といえるでしょう。

副腎皮質ホルモンの分泌

副腎皮質ホルモンの分泌

image by Study-Z編集部

副腎皮質ホルモンも、甲状腺ホルモンとよく似た分泌制御システムになっています。

糖質コルチコイドなど、副腎の皮質から分泌されるホルモンの総称が副腎皮質ホルモンです。副腎皮質ホルモンは、脳下垂体前葉から分泌される副腎皮質刺激ホルモンによって分泌が促進されます。副腎皮質刺激ホルモンは、間脳視床下部から分泌される副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンを受け取ることによって分泌が促進されているのですが…これって、甲状腺ホルモンとほとんど同じ構図ですよね。

この副腎皮質ホルモンの分泌量制御も、負のフィードバック調節によっています。血中の副腎皮質ホルモン濃度の増加が視床下部や脳下垂体への刺激となり、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンおよび副腎皮質刺激ホルモンの分泌が抑制。副腎皮質ホルモンが多くなりすぎないようコントロールされているのです。

成長ホルモンの分泌

成長ホルモンは細胞の代謝を活発にし、骨や筋肉の生長を促進する効果をもちます。成長期の子どもに重要なホルモンであることは言うまでもありませんね。

成長ホルモンは脳下垂体から分泌されますが、これもやはり視床下部から分泌される成長ホルモン放出ホルモンの刺激を受け、分泌が促進されます。成長ホルモンの血中濃度が高くなってくると、それが視床下部に作用し、成長ホルモン放出ホルモンの分泌量が低下、成長ホルモンの分泌抑制が起きるのです。

インスリンの分泌

フィードバック調節は「最終的な生成物が前の段階の物質に影響し、その最終生成物の量を制御するしくみ」と書きましたが、“最終生成物”は上の2つの例のようなホルモンであるとは限りません。インスリンは膵臓のランゲルハンス島B細胞から分泌されるホルモン。食事などによって上昇した血糖値を下げるはたらきがあります。

\次のページで「フィードバック調節はテストでもよく出題される!」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: