化学

親水性と対で覚えよう!「疎水性」について元塾講師がわかりやすく解説

4-1.混ざらない

仲が悪い2人のことを「水と油(水に油)の関係」といいますね。これは水と油が混ざり合わないことからできた慣用句です。反発し合うこと、質が違うこと、しっくりこないことを指すときに使ったりしますね。

実際にドレッシングやオイル入りの化粧品など「使用前に振ってください」と記載されている場合、分離しやすい物質を混ぜ合わせて作られているでしょう。それらを混ぜ合わせることでより美味しくなったり効果が出たりするものですが、製造の段階でそうしないのには理由があります。実は混ぜ合わせる方法がないわけではないのです。しかし品質を守るために余分なものを入れず、あえて混ぜないという選択をする場合もあるんですよ。

4-2.油が上層、水が下層になる

混ざらないといっても層になって分かれるのか、沈殿が生じるのか、それとも水泡のようにどちらかが一方を取り囲むように分離している場合など、さまざまなパターンが考えられますよね。水と一般的な食用油の場合、必ず油が上、水が下の層として分離します。これがなぜだか考えてみたことがありますか?

ここで考えたいのが密度・比重の関係です。比重は水との密度を比較した指標ですから、比重が1で水と同じ、1より大きければ水に沈み、1より小さければ水に浮くということを示します。水と油では油の方が密度が低く軽い液体であり、比重は0.9ほどです。つまり、油は水に浮くのは比重の関係によるものということが分かりますね。

image by Study-Z編集部

それではここで問題です。

(1)水と油を入れたグラスの中にを入れてみたらどうなるでしょうか。

(2)水と油を混ぜるためにはどうすればよいでしょうか。

次のヒントを参考に考えてみてくださいね。

(1)水は氷になると体積はどうなりますか?つまりその結果から、密度・比重はどうなると考えられますか?

(2)水と油は性質が異なるため、混ざり合いません。水と油の橋渡し役的存在になれる物質を考えてみましょう。

 

次回これらについて解説しますので、あなたなりによく考えてみてくださいね。(1)は実験をしてみるとすぐ答えがわかるでしょう。(2)はもしかしたら料理や洗濯をよく手伝うという人には簡単かもしれませんね。

疎水性は電気的に中性な非極性物質がもつ性質

親水性は極性の大きい分子構造であったり、イオンとして電荷を有する化合物のもつ性質でしたね。それに対し疎水性は、電気的に中性な非極性物質がもつ性質であることを覚えておきましょう。

親水性と対(反義語)になる言葉として疎水性、または親油性が用いられます。疎水性と親油性と言い替える場合もありますが、疎水性をもつ物質が親油性をもつとは必ずしも言えないので注意が必要です。また、撥水性と疎水性を同義として用いる場合もあるでしょう。ただし、親水性と疎水性にはグラデーションのように連続的な変化の段階がありますから、相反する性質とは言えません。これを頭の隅に入れておいてくださいね。

今回は疎水性の物質として油を例にとって解説しました。それでは次回「混ざらないはずの水と油を混ぜるための方法」について解説します。

 

イラスト使用元:いらすとや

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