化学物質の状態・構成・変化理科

3分で簡単にわかる!固体が気体に変化する「昇華」とは?物質の状態変化も元家庭教師がわかりやすく解説

今回は物質の状態変化のひとつ、昇華(しょうか)について勉強するぞ。

物質の状態は周囲の温度や気圧で変化する。氷が0℃で融けたり100℃で沸騰するように物質はそれぞれ何度でその状態が固体になるか、液体になるか、そして気体になるかが決まっているんです。ところで物質の中には固体からいきなり気体になるものがある。いちばん身近な例はドライアイスが二酸化炭素になることでしょう。これを昇華と呼ぶ。

それでは固体が気体に変わる昇華について高校は化学部に所属、大学では化学を専攻し学会で賞をもらったこともあるという元家庭教師のリケジョ、たかはしふみかが説明していきます。

ライター/たかはし ふみか

高校時代は化学部に所属。教育に興味があり大学は国立大学工学部化学系で研究の傍ら中学生専門の家庭教師をしていた。子供の頃、よくドライアイスで遊んでいたリケジョ。試薬を正しく取り扱えるようになりたいと危険物取扱者の資格を取得しているが、一番の危険物は本人だと言われている。

まずは物質の状態変化をおさらい!

image by PIXTA / 55271030

昇華とは状態変化の一種で、固体から気体に物質の状態が変わることです。昇華について解説する前に物質の状態とその変化についておさらいしましょう。

まず物質には3つの状態があります。それは「固体」、「液体」、「気体」です。水を例に考えると氷、水、水蒸気ですね。この物質の状態は「粒子がどのように運動できるのか」で決まっています。粒子とは物質をつくる原子、分子、イオンなどの事です。

固体:粒子が規則正しく並んだ状態、形と大きさがある
液体:粒子が不規則に集まった状態、形が変化する
気体:粒子が自由に飛び回れる状態、体積が大きい

先ほどの水の例で考えると固体である氷は水分子が規則正しく並んでいるのに対し液体の水の場合、分子は動くことができます。そして気体の水蒸気では分子が自由に飛び回っているのですね。この時、形がある氷が融けて水になることを融解、水が水蒸気になることを蒸発といいます。そして固体から直接気体になる物質もあるのです。この固体から気体になる現象を「昇華」と呼びます。

状態変化は化学の最初の方で習う、基本的な単元なのでしっかりと覚えましょう。それぞれの状態変化の呼び方については他の記事を参考にしてくださいね。

昇華の反対は?気体から固体への変化の呼び方

昇華の反対は?気体から固体への変化の呼び方

image by Study-Z編集部

液体から固体は「凝固」、反対に固体から液体となることは「融解」と呼びます。また、気体から液体になることは「凝縮」、液体から気体になることは「蒸発」と呼んでいますね。では気体から固体となる昇華の反対は何と言うでしょうか?正解は「凝華」です。

最近まで高校では、気体と固体の状態が変わる状態変化を「昇華」と教えていました。つまり固体が気体になる時も気体が固体になる時も昇華だったのです。しかし、他の状態変化は対になる用語があるのに昇華だけにはなく混乱する学生も多くいました。そのため、2017年度の教科書から新たに「凝華」と言う用語が加わったのです。ちなみに、中国ではもともと昇華と一緒に凝華という用語を使っていました。

なぜ固体→気体になるの?昇華の仕組みをチェック!

なぜ固体→気体になるの?昇華の仕組みをチェック!

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二酸化炭素の温度と圧力の関係を表す状態図を見てください。1が固体、2が液体、3が気体、4が超臨界状態となる温度と気圧の範囲です。Aは三重点といい、Bは臨界点といいます。ちなみに超臨界状態とは臨界点を越えた時になる気体と液体の間のような状態のことです。そして三重点はその名の通り固体、液体、液体の3つの状態が同時に存在する温度と気圧のポイントとなります。

図を見ると1固体と3気体が接しているところがありますね。通常人が暮らしている場所の気圧は1気圧で、それぐらいの気圧ではドライアイスは固体から気体へと変化するのです。このように物質はある圧力の下で固体から直接気体になることがあります。そのため、条件によっては二酸化炭素も液体になるのです。

そして昇華は特別なことではなく、水も氷(固体)から直接水蒸気(気体)となる場合があります。どんな物質が昇華するか確認していきましょう。

\次のページで「昇華する物質は実はこんなにもある」を解説!/

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