
血液の成分の働きを総まとめ!赤血球・白血球・血小板・血しょうのそれぞれの役割を現役講師がわかりやすく解説!
白血球の形

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白血球は基本的に赤血球よりも大きな細胞ですが、サイズは6~30μmとばらつきがあります。白血球とよばれる細胞ははさらにいくつもの種類に分けることができ、その形状はさまざま。赤血球と異なり、白血球には核があるので、核を染めることができる薬剤で染色すればすぐに見分けることができます。
数ある白血球のうち、もっとも多く存在するのは好中球とよばれる細胞です。好中球という名前は、中性の染色液で核が良く染まることからつけられました。同じような名前のものとして、酸性の染色液で染まりやすい好酸球、塩基性の染色液で染まりやすい好塩基球がいます。この3つをまとめて顆粒球ということがあるので、覚えておきましょう。
そのほかにも、マクロファージや樹状細胞、T細胞、B細胞、NK細胞などといった細胞が白血球に含まれています。
白血球のはたらき
白血球は体内環境を外敵から守る免疫反応をつかさどる細胞です。細菌やウイルスが入ってきたとき、それらの外敵を発見する、攻撃する、仲間を呼ぶ…などの仕事をします。前述した、好中球などのそれぞれの細胞に異なった役割があり、すべての白血球がバランスよくはたらくことで病気にもならず、体内の健康を保つことができているんです。
例えば、白血球のひとつである好中球は、傷口から侵入した細菌やウイルスが体に蔓延しないようにはたらきます。傷口付近までたどり着き、細菌やウイルスを食べてしまうのです。このように、白血球が自身の細胞に異物を取り込み除去するはたらきを食作用といいます。
血小板の形
血小板は赤血球や白血球よりもずっと小さく、1つ1つが2μmほどしかありません。骨髄でつくられるのですが、巨大核細胞という細胞がプチプチとちぎれるようにしてできるため、赤血球同様に核がない細胞です。
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