この記事では英文法の重要単元「分詞構文」について解説する。

分詞構文は一見すると難解のようですが、その作り方の仕組みを理解すると、あっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「英語 分詞構文」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「分詞構文」とは?

image by iStockphoto

「分詞構文」とは、副詞節を簡略化したものです。

接続詞や主語を省略し、動詞を現在分詞に変化させることで文を短くします。

副詞節を分詞構文に書き換えるのは、ルールさえ覚えれば比較的容易な作業です。

しかしながら、分詞構文を訳したり、元の副詞節に戻すのにはコツと慣れが必要になります。

それは、省略された接続詞を補ってあげなければならないからです。

「分詞構文」の作り方・基本編

「分詞構文」の作り方は、以下の3ステップからなります。

1.接続詞を省略する
2.主語を省略する
3.動詞を現在分詞にする

いくつかの例文で確認してみましょう。

When he saw me, he ran away at once.
Seeing me, he ran away at once.
私の姿を見ると、彼はすぐに逃げ出した。

As I had met the man before, I knew his name.
→ Having met the man before, I knew his name.
以前にその男に会っていたので、私は彼の名前を知っていた。

「分詞構文」の作り方・応用編1

基本編でご紹介した3ステップには、注意事項があります。

1.接続詞 → あえて残すこともある
2.主語 → 主節と異なる場合は省略不可
3.動詞 → 時制が主節と異なる場合は完了形に

1に関してですが、接続詞をあえて残すのは誤解を生じにくくさせるためです。

2のようなものを「独立分詞構文」と呼ぶ場合があります。

では、これらもそれぞれ例文で確認しておきましょう。

Though she lives in America, she can't speak English.
Though living in America, she can't speak English.
アメリカに住んではいるが、彼女は英語が話せない。

If all other things are equal, I will follow you.
All other things being equal, I will follow you.
他の条件がすべて同じなら、私はあなたに従うよ。

As he had spent all the money, he couldn't buy it.
Having spent all the money, he couldn't buy it.
すべてのお金を使い果たしていたので、彼はそれを買えなかった。

\次のページで「「分詞構文」の作り方・応用編2」を解説!/

「分詞構文」の作り方・応用編2

分詞構文は接続詞を省略し、現在分詞で始めるのが基本です。

しかし、中には過去分詞で始まる分詞構文も存在します。

これは、一体どういうことなのでしょうか。

これを理解するキーワードは「受動態(受け身)」です。

早速、例文を見てみましょう。

Asked a question, he was at a loss.
Being asked a question, he was a loss.
質問されたとき、彼は戸惑っていた。

Printed in haste, the book has many mistakes.
Having been printed in haste, the book has many mistakes.
急いで印刷されたので、その本には誤植が多い。

これらの例文のように、「been」や「having」の部分を省略して、過去分詞で始まる文は珍しくありません。

これは、意味の中心が「be動詞」にではなく、過去分詞の方にあるからです。

「分詞構文」の慣用表現

分詞構文には、覚えておくべき慣用表現がいくつか存在します。

いずれも良く使われるものなので、できるだけ早めに覚えてしまいましょう。

以下に代表的なものを記しておきますので、参考にしてください。

・strictly speaking(厳密にいえば)
・frankly speaking(率直にいえば)
・speaking of ~(~といえば)
・judging from ~(~から判断すると)
・provided that ~(~だと仮定すると)
・considering ~(~を考慮すれば)

これらは、いずれも主語の一致などは考えずに、このまま使用するのがポイントです。

\次のページで「「分詞構文」は一朝一夕に成らず!」を解説!/

「分詞構文」は一朝一夕に成らず!

分詞構文を含む文章をすらすらと読みこなせるようになるには、相応の練習が必要です。

補って考えるべき接続詞を前後の関係から読み解く作業には地道な努力がともないます。

しかし、だからといって分詞構文を避けては長文読解の攻略などとてもおぼつきません。

はじめは大変かもしれませんが、たくさん練習して苦手意識を払拭していきましょう。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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英語速攻攻略を目指す!「分詞構文」を現役英語講師がわかりやすく解説

この記事では英文法の重要単元「分詞構文」について解説する。

分詞構文は一見すると難解のようですが、その作り方の仕組みを理解すると、あっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「英語 分詞構文」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「分詞構文」とは?

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「分詞構文」とは、副詞節を簡略化したものです。

接続詞や主語を省略し、動詞を現在分詞に変化させることで文を短くします。

副詞節を分詞構文に書き換えるのは、ルールさえ覚えれば比較的容易な作業です。

しかしながら、分詞構文を訳したり、元の副詞節に戻すのにはコツと慣れが必要になります。

それは、省略された接続詞を補ってあげなければならないからです。

「分詞構文」の作り方・基本編

「分詞構文」の作り方は、以下の3ステップからなります。

1.接続詞を省略する
2.主語を省略する
3.動詞を現在分詞にする

いくつかの例文で確認してみましょう。

When he saw me, he ran away at once.
Seeing me, he ran away at once.
私の姿を見ると、彼はすぐに逃げ出した。

As I had met the man before, I knew his name.
→ Having met the man before, I knew his name.
以前にその男に会っていたので、私は彼の名前を知っていた。

「分詞構文」の作り方・応用編1

基本編でご紹介した3ステップには、注意事項があります。

1.接続詞 → あえて残すこともある
2.主語 → 主節と異なる場合は省略不可
3.動詞 → 時制が主節と異なる場合は完了形に

1に関してですが、接続詞をあえて残すのは誤解を生じにくくさせるためです。

2のようなものを「独立分詞構文」と呼ぶ場合があります。

では、これらもそれぞれ例文で確認しておきましょう。

Though she lives in America, she can’t speak English.
Though living in America, she can’t speak English.
アメリカに住んではいるが、彼女は英語が話せない。

If all other things are equal, I will follow you.
All other things being equal, I will follow you.
他の条件がすべて同じなら、私はあなたに従うよ。

As he had spent all the money, he couldn’t buy it.
Having spent all the money, he couldn’t buy it.
すべてのお金を使い果たしていたので、彼はそれを買えなかった。

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