化学物質の状態・構成・変化理科

注意!過冷却と混同しやすい「凝固点降下」について元塾講師がわかりやすく解説

3.凝固点降下に関わるあれこれ

ジュースは凍りにくいというほかに、どのようなことが凝固点降下と関連があるのか見ていきましょう。実際に身のまわりにあるもの、起こっていることで理解を深めていきたいですね。

3-1.極寒の海でも水や魚は凍らない

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水は0℃で凍るのに、どうして北極や南極の海は凍らないの?と疑問に思ったことはありませんか?海が凍ってしまえば中にいる生き物も凍ってしまうでしょう。しかし実際には海は凍らず、生き物が死んでしまうことはありません。これにも凝固点降下が大きく関わっています。

地球上で約7割を占める海は、食塩水の塊のようなものです。ある一定量の溶媒に対し、溶けるギリギリの量の溶質を加えて作った水溶液を飽和水溶液といいましたね。食塩水の場合、飽和水溶液にすることで凝固点は-22℃まで下がるとされています。もちろん海水は飽和水溶液ではありませんから、実際には約-2℃で凍りはじめるでしょう。しかし凍るといっても真水の氷として凍りはじめ、それが海氷となって海面を漂うことになるのです。

地球全体の海水面を見てみましょう。赤道から南極や北極に向かって海水温は下がっていきますね。南極や北極での水温は、凍るギリギリの温度といえるかもしれません。

また、そんな海で泳ぐ魚も体液中に塩分を含み、さらに体内を凍らせないようにはたらく不凍糖たんぱく質が含まれていることが判明しました。魚の体内でも進化の過程でたくさんの変化が起こったことが想像できますね。

3-2.雪国では必須の路面凍結防止剤

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より身近で日常生活で使用する機会が多いものといえば路面凍結防止剤でしょう。寒い地域に住んでいる人からすれば馴染みのあるものかもしれませんね。

毎年寒い地域では道路の凍結による交通事故が多数発生しています。それを防ぐため、塩化カルシウムや塩化ナトリウムといった物質を含む路面凍結防止剤または融雪剤を使用するのです。これらの成分が水に溶けることで凝固点が降下し、凍りにくくなります。さらに、塩化カルシウムが水に溶けるときに発生する溶解熱によっても融雪に一役買ってくれるでしょう。

これらは広範囲に散布することが可能で非常に便利ではありますが、車体のさび等の原因になることも知っておきたいですね。

\次のページで「凝固点降下は砂糖水や食塩水で起こる!」を解説!/

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