タンパク質と生物体の機能理科生物

5分でわかる副腎皮質刺激ホルモン!現役講師が簡単解説!

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このように、最終的にできる産物が前の段階の物質の生産を調節する仕組みをフィードバックといいます。

副腎皮質刺激ホルモンの場合は、最終的にできる物質(副腎皮質ホルモン)が増加することで前段階の物質(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン)の生産量を抑制していますよね。このような仕組みをとくに負のフィードバック(ネガティブフィードバック)とよんでいます。

副腎皮質刺激ホルモンに関係する病気

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ほんの少しの量で絶大な効果を発揮するのがホルモンの特徴。どんなホルモンでも多すぎたり、少なすぎたりすれば体に大きな影響が現れます。この項目では、副腎皮質刺激ホルモンの過剰や不足によって起きる病気などについて簡単にご紹介しましょう。

クッシング病

脳下垂体に異常が生じ、副腎皮質刺激ホルモンが過剰に分泌されることで起きる病気にクッシング病というものがあります。

すでに学んだように、副腎皮質刺激ホルモンは糖質コルチコイドなどの副腎皮質ホルモン分泌を促進させるもの。クッシング病になると血糖値が上昇し、糖尿病のような症状が現れます。高血圧や肥満(とくに体の中心部に脂肪がたまる中心性肥満)、顔がまんまるくなる満月様顔貌などもわかりやすい特徴です。また、筋肉の萎縮や月経不順、皮膚が薄くなって出血が止まりにくくなるといった症状もあらわれます。

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発病までのメカニズムが完全には判明していない難病ですが、男性と女性であれば女性のほうがなりやすい病気であるようです。病院では、尿検査や血液検査で血中のホルモンの濃度を測るなどして診断します。

副腎皮質刺激ホルモンの生み出される場所である脳下垂体前葉に腫瘍ができることが原因のものをクッシング病とよんでいますが、それ以外の原因で同じような症状が現れることも。それらはクッシング症候群という名前で区別されています。

ACTH単独欠損症

脳下垂体前葉からは複数のホルモンが分泌されていますが、そのなかでもACTH、つまり副腎皮質刺激ホルモンだけが正常に分泌されなくなる疾患をACTH単独欠損症といいます。

副腎皮質ホルモンの分泌量も低下し、全身の倦怠感を感じやすくなったり、低血糖、低血圧などの症状が現れることが多いです。急激な血糖値の低下は意識障害をも引き起こす可能性も。やはりこちらも発症のメカニズムが完全には解明されていないため、これからの研究の発展が望まれています。

副腎皮質刺激ホルモンの分泌システムや「負のフィードバック」はテスト頻出!

副腎皮質刺激ホルモンのはたらき、おわかりいただけましたでしょうか?「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン増加→副腎皮質刺激ホルモン増加→副腎皮質ホルモン(とくに糖質コルチコイド)増加」という流れはしっかり理解しましょう。

また、「負のフィードバック」という単語も、よくテストなどで問われます。副腎皮質刺激ホルモンと合わせて覚えてくださいね。

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yu_onozuka