
#4 マイヤーの関係式を考える

image by Study-Z編集部
理想気体の定積モル比熱CVと気体の定圧モル比熱Cpを結びつけるCp=CV+Rいう式が存在します。これも熱力学の重要公式の1つであり、マイヤーの関係式と呼ぶのものです。先ほど求めた式を、マイヤーの関係式を利用して、上の図のように変形します。ここまで計算することができたら、ゴールはすぐそこですよ!
#5 両辺を積分する

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最後に、-dp/p=(Cp/CV)・(dV/V)の両辺を積分します。ここでは、不定積分として考えるので、任意定数(積分定数)のCがあらわれますね。このとき利用した積分公式は∫[dx/x]=lnx+C(lnは自然対数、Cは任意定数)です。Cp/CVをκに置き換えて、式変形するとポアソンの法則の式であるpVκ=(一定)を導くことができます。以上がポアソンの法則の導出方法です。
「ポアソンの法則」の重要性
「ポアソンの法則」は、熱力学の重要公式の1つで、様々な熱機関の理論熱効率計算で頻繁に登場します。そして、熱機関の研究開発は、私たちの生活にも直接的に影響を与えているのです。車のエンジン、エアコンのヒートポンプ、冷蔵庫に内蔵されている冷凍サイクルなどはすべて熱機関に分類されます。
つまり、「ポアソンの法則」を理解すれば、私たちにとって身近である機器の仕組みを考えることができるのです。「ポアソンの法則」の学習をする際は、ぜひとも様々な熱機関の仕組みについても学んでみてください!