この記事では英文法の重要単元「関係代名詞」と「関係副詞」の両方を解説する。

「関係代名詞」と「関係副詞」の使い分けで悩んでいる人も多そうですが、ある点に注目するだけであっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「英語 関係代名詞 関係副詞」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「関係代名詞」の用法とは?

image by iStockphoto

「関係代名詞」は、「he」や「they」といった代名詞に文と文をつなぐ接続詞のはたらきを持たせたものです。

したがって、もともとは代名詞なのですから主格・所有格・目的格といった格変化があります。

一見するとややこしいように思えますが、順を追って考えればさほど難しいわけではありません。

それでは、それぞれについて詳しくみていきましょう。

関係代名詞(主格・所有格・目的格)

関係代名詞には、以下のようなものがあります。(かっこ内は先行詞を表します)

主 格:who(人), which(人以外), that(両方とも)

所有格:whose(両方とも)

目的格:whom(人), which(人以外), that(両方とも)

では、早速例文で用法を確認していきましょう。

I know a man. + He speaks Spanish well.
→ I know a man who speaks Spanish well.
  私は、スペイン語を上手に話す男を知っている。

I know a man. + His brother is a doctor.
→ I know a man whose brother is a doctor.
  私は、兄弟が医者をしている男を知っている。

I know a man. + You met him yesterday.
→ I know a man whom you met yesterday.(= I know a man you met yesterday.)
  私は、あなたが昨日会った男を知っている。

日本語の訳し方を見て分かるように、関係代名詞以下の文は直前の名詞(=先行詞)を修飾しています。

このように後ろから前の言葉にかかることを「後置修飾」といい、日本語とはまったく異なるポイントです。

また、三番目の例文のように目的格の関係代名詞は、原則省略することができます。

関係代名詞「what」

これまで見てきたもの以外にも、関係代名詞「what」というものが存在します。

こちらが他の関係代名詞と決定的に違うのは、先行詞を持たないところです。

それ自体に先行詞を含んでいるという考え方をします。

\次のページで「「関係副詞」の用法とは?」を解説!/

What he said is true.
彼の言ったことは真実だ。

I don't understand what you mean.
君の言いたいことが、僕には分からないよ。

いずれの場合も、「what」を「the thing which …」に置き換えて考えると分かりやすいでしょう。

そして、他の関係代名詞とは違い、「…こと」「…もの」などと訳されるのも大きな特徴です。

また、今回は紹介しませんが、「what」には関連する慣用表現も多数あります。

「関係副詞」の用法とは?

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「関係副詞」には、「when」「where」「why」「how」の4つが存在します。そして、それぞれの先行詞は「時」「場所」「理由」「方法」を表す言葉です。

一見すると関係代名詞と似ているので、使い分けがよく分からないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、ここでは「関係副詞」の成り立ち「関係代名詞」との違いを中心に解説していきます。

関係副詞の成り立ち

「関係副詞」の成り立ちは、「前置詞+関係代名詞」を1語にまとめたものだと考えるのが分かりやすいでしょう。

どういうことなのか、理解しやすいように次の例文を用いてイメージしてみてください。

That is the house. + Mr. White lives in it.
→ That is the house in which Mr. White lives.
→ That is the house where Mr. White lives.
  あれは、ホワイト氏が住んでいる家だ。

May 5 is the day. + My brother was born on it.
→ May 5 is the day on which my brother was born.
→ May 5 is the day when my brother was born.
  5月5日は、私の兄弟が生まれた日だ。

\次のページで「関係代名詞との判別」を解説!/

関係代名詞との判別

関係副詞と関係代名詞との判別は、後ろに続く文の種類によって行うのがポイントです。

後ろに続く文が「完全文」の場合は「関係副詞」が、「不完全文」の場合は「関係代名詞」が続きます。

ここでいう「完全文」とは、文の主要素であるSVOCが一切欠けていない文を指す言葉です。

逆に、1つでも欠けているものがあれば、それは「不完全文」と呼ばれます。

This is the place where I've wanted to come.
ここは、私がずっと来たかった場所だ。

This is the place which I've wanted to visit.
ここは、私がずっと訪れたかった場所だ。

これらの例文は、ほぼ同じ意味を表しているといってもいいでしょう。

それなのに、前者は「関係副詞」を後者は「関係代名詞」が用いられているのはなぜでしょうか。

これは、「come」が自動詞なので目的語を必要としないことと関連性があります。

一方、「visit」は他動詞であり、本来は後ろに目的語が続いているはずです。

それなのに目的語がないことで、こちらは「不完全文」なのだと判断することができます。

「関係代名詞+不完全文」が攻略のポイント!

ここまで読んでくれた方は、「関係代名詞」と「関係副詞」の違いを理解してもらえたのではないでしょうか。

両者の違いは、後に続く文が「完全文」かどうかであって、先行詞の表す意味は関係ありません。

ただ「何となく」選ぶのではなくて、きちんと論理的に考えて使い分けることを心がけましょう。

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" /> 英語速攻攻略を目指す!「関係代名詞」「関係副詞」を現役英語講師がわかりやすく解説 – Study-Z
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英語速攻攻略を目指す!「関係代名詞」「関係副詞」を現役英語講師がわかりやすく解説

この記事では英文法の重要単元「関係代名詞」と「関係副詞」の両方を解説する。

「関係代名詞」と「関係副詞」の使い分けで悩んでいる人も多そうですが、ある点に注目するだけであっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「英語 関係代名詞 関係副詞」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「関係代名詞」の用法とは?

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「関係代名詞」は、「he」や「they」といった代名詞に文と文をつなぐ接続詞のはたらきを持たせたものです。

したがって、もともとは代名詞なのですから主格・所有格・目的格といった格変化があります。

一見するとややこしいように思えますが、順を追って考えればさほど難しいわけではありません。

それでは、それぞれについて詳しくみていきましょう。

関係代名詞(主格・所有格・目的格)

関係代名詞には、以下のようなものがあります。(かっこ内は先行詞を表します)

主 格:who(人), which(人以外), that(両方とも)

所有格:whose(両方とも)

目的格:whom(人), which(人以外), that(両方とも)

では、早速例文で用法を確認していきましょう。

I know a man. + He speaks Spanish well.
→ I know a man who speaks Spanish well.
  私は、スペイン語を上手に話す男を知っている。

I know a man. + His brother is a doctor.
→ I know a man whose brother is a doctor.
  私は、兄弟が医者をしている男を知っている。

I know a man. + You met him yesterday.
→ I know a man whom you met yesterday.(= I know a man you met yesterday.)
  私は、あなたが昨日会った男を知っている。

日本語の訳し方を見て分かるように、関係代名詞以下の文は直前の名詞(=先行詞)を修飾しています。

このように後ろから前の言葉にかかることを「後置修飾」といい、日本語とはまったく異なるポイントです。

また、三番目の例文のように目的格の関係代名詞は、原則省略することができます。

関係代名詞「what」

これまで見てきたもの以外にも、関係代名詞「what」というものが存在します。

こちらが他の関係代名詞と決定的に違うのは、先行詞を持たないところです。

それ自体に先行詞を含んでいるという考え方をします。

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