大学入試センター試験の英語は、よほど英語に自信のある人でなければ時間が足りないという人が多い。

もし、時間は間に合うけど半分しか点数が取れないという人がいたら、それは語彙力、文法力が足りないまま雑に読んでいるだけです。センター試験を分析して、解き方や自分い必要な勉強をすることが大切です。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

大学入試センター試験「英語」を分析する

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センター試験の概要は、全問マークシート方式の大問6問の構成で、筆記200点満点80分間、リスニング50点満点30分間で行われるということです。問題ごとの内容や問題数、配点などを詳しくチェックしていきましょう。

第1,2問 発音・語句・文法問題

第1問は、発音問題とアクセント問題です。発音問題は、4つの単語のうち下線部の発音がほかの三つと違う単語を選びます。アクセント問題は、第一アクセントがほかの三つと異なるものを選ぶ問題です。

第2問は、文法・語法、語句整序、応答文完成になります。文法・語法は、文の空所補充4択問題で、単語の意味や品詞、語法、文法知識をもとに判断する問題です。語句整序は、6語を並べかえて指定された2ヶ所をマークします。応答文完成は2015年から毎年出題されており、数行の応答文の空所を補充する問題です。

2019年度

第1問 7問 14点満点(A発音 2点×3問 Bアクセント 2点×4問)

第2問 16問 47点満点(A文法・語法 2点×10問、B語句整序 3点×3問、C応答文完成 5点×3問)

第3〜6問 読解問題

第3問は、近年では不要文選択(2014〜)、意見の要約(2017〜)、対話文完成(2015〜2017のみ)、意味類推(2007〜2014)などが出題されています。不要文選択は、1つのパラグラフ(段落)の中の取り除いた方がいい文を4択で選ぶ問題です。意見の要約は、60〜70語程度の議論の文章から主旨を4択で選びますよ。

第4問は図表問題で、2011年以降は図表と広告文の2題構成です。図表では商品の売上や生産量などの表またはグラフを読み取って4択で解答し、広告文はお店やイベントのチラシなどをもとに同じく4択で解答します。

第5問の長文問題は、2016年以降は物語が出題されていますよ。2019年度の本文は8パラグラフ構成で約800語で、4択の内容一致問題です。

第6問の長文問題は論説文で、本文はおよそ600〜700語前後になっています。4択の内容一致問題のほか、2012年以降はパラグラフごとの主旨を選択する問題構成です。

2019年

第3問 11問 33点満点(A不要文選択 5点×3問、B意見の要約 6点×3問)

第4問 10問 40点満点(A図表問題 5点×4問、B広告 5点×4問)

第5問 5問 30点満点(内容一致 5点×6問)

第6問 9問 36点満点(内容一致 5点×6問、主旨選択 5点×1問)

\次のページで「リスニング問題」を解説!/

リスニング問題

リスニング問題は、前半が短い対話文の選択問題、後半が長めの文章からの出題です。

第1問、第2問は、30語程度の対話文についての質問に4択で解答します。第3問Aは、約50語の対話文をもとにした4択の問題です。

第3問Bからは本文が長文になり、第3問Bは、150語前後の英文に対して質問に4択で答えます。第4問は200〜300語の長文が2題あり、同じく解答は4択です。

2019年度

第1問 6問 12点満点(対話文イラスト選択 6問×2点)

第2問 7問 14点満点(対話文応答完成 7問×2点)

第3問 6問 12点満点(A対話文質問 3問×2点、B対話長文質問 3問×2点)

第4問 6問 12点満点(A長文内容把握 3問×2点、B会話長文質問 3問×2点)

大学入試センター試験「英語」を攻略する

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センター試験の内容がわかったところで、ここからはセンター試験を解く上で注意すべき事項とセンター試験を受験するまでにやっておきたい勉強法について見ていきます。

解き方の注意点

まずは、センター試験の解き方の注意点について、確認しておきましょう。センター試験において、最も重要なことは時間配分です。第1問から順番に解き、終盤で雑に読んだり、本文も設問も読まずに無理やりすべてにマークした経験がある人もいるかもしれません。

大まかな目標としては、第1,2問を合わせて15分、第3問を15分、第4問15分、第5問15分、第6問15分を目安にしましょう。残った5分は第1,2問か第5問、第6問の語数の多い長文にあてるといいですね。

ただ、第1,2問で時間がかかってしまう人が多いようです。とくに第1,2問の途中までは1問2点、ここに時間をとられて後半の1問5点の問題をいいかげんにマークするのはもったいないですよね。とくに160点以上などの高得点を目指すなら、配点の高い問題は落とせません。第1,2問だけの時間をはかり、解くペースに慣れておくといいですね。

学習のポイント

次は、センター試験を迎えるまでの学習のポイントについて見ていきましょう。基本的に身につけておくことは、発音やアクセントの決まったルール、センター試験レベルの英単語や英熟語、5文型を含めたひと通りの英文法です。

英単語はほぼ全てがわかる状態で当日を迎えます。ということは、長文の中にわからない単語が10も20もある状態で練習する意味はないわけです。もし単語が十分でないなら、一刻も早く単語を暗記することですね。ここを妥協しての高得点はあり得ません。

前半で確認した通り、文法・語法問題は200点満点のうち20点です。しかし、文法の知識は、文法・語法問題だけでなく長文で正しい意味をつかむにも必要になります。長文では、とくに接続詞や分詞、関係詞などがポイントになることがありますよ。

最後に、センター演習をするときは、間に合わせるために雑に速く読むより間に合わなくても丁寧に読み続けて少しずつでも速くしていくことです。時間は間に合うが点数が伸びないなら、単語か文法か丁寧さが欠けていると考えられます。

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大学入試センター試験攻略のポイントは「時間配分」

今回の記事では、大学入試センター試験の分析と攻略法を説明しました。分析においては、まずは相手を知ることが大切なので、細かく出題内容を把握しておくことが大切でした。

攻略法では、やはりなんといっても時間配分です。第1,2問を決めた時間通りに終えることがポイントになります。また、長文は文法に照らし合わせて読む習慣をつけておくと、瞬時に文法チェックをしながら読みすすめられるようになりますよ。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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英語の勉強法

【英語】大学入試センター試験の英語を現役塾講師がわかりやすく解説!高得点のための勉強法とは

大学入試センター試験の英語は、よほど英語に自信のある人でなければ時間が足りないという人が多い。

もし、時間は間に合うけど半分しか点数が取れないという人がいたら、それは語彙力、文法力が足りないまま雑に読んでいるだけです。センター試験を分析して、解き方や自分い必要な勉強をすることが大切です。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

大学入試センター試験「英語」を分析する

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センター試験の概要は、全問マークシート方式の大問6問の構成で、筆記200点満点80分間、リスニング50点満点30分間で行われるということです。問題ごとの内容や問題数、配点などを詳しくチェックしていきましょう。

第1,2問 発音・語句・文法問題

第1問は、発音問題とアクセント問題です。発音問題は、4つの単語のうち下線部の発音がほかの三つと違う単語を選びます。アクセント問題は、第一アクセントがほかの三つと異なるものを選ぶ問題です。

第2問は、文法・語法、語句整序、応答文完成になります。文法・語法は、文の空所補充4択問題で、単語の意味や品詞、語法、文法知識をもとに判断する問題です。語句整序は、6語を並べかえて指定された2ヶ所をマークします。応答文完成は2015年から毎年出題されており、数行の応答文の空所を補充する問題です。

2019年度

第1問 7問 14点満点(A発音 2点×3問 Bアクセント 2点×4問)

第2問 16問 47点満点(A文法・語法 2点×10問、B語句整序 3点×3問、C応答文完成 5点×3問)

第3〜6問 読解問題

第3問は、近年では不要文選択(2014〜)、意見の要約(2017〜)、対話文完成(2015〜2017のみ)、意味類推(2007〜2014)などが出題されています。不要文選択は、1つのパラグラフ(段落)の中の取り除いた方がいい文を4択で選ぶ問題です。意見の要約は、60〜70語程度の議論の文章から主旨を4択で選びますよ。

第4問は図表問題で、2011年以降は図表と広告文の2題構成です。図表では商品の売上や生産量などの表またはグラフを読み取って4択で解答し、広告文はお店やイベントのチラシなどをもとに同じく4択で解答します。

第5問の長文問題は、2016年以降は物語が出題されていますよ。2019年度の本文は8パラグラフ構成で約800語で、4択の内容一致問題です。

第6問の長文問題は論説文で、本文はおよそ600〜700語前後になっています。4択の内容一致問題のほか、2012年以降はパラグラフごとの主旨を選択する問題構成です。

2019年

第3問 11問 33点満点(A不要文選択 5点×3問、B意見の要約 6点×3問)

第4問 10問 40点満点(A図表問題 5点×4問、B広告 5点×4問)

第5問 5問 30点満点(内容一致 5点×6問)

第6問 9問 36点満点(内容一致 5点×6問、主旨選択 5点×1問)

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