みんなはニュートン力学って知ってるか?

ニュートン力学は物理学の基本中の基本で世の中の物体の運動のルールなんです。世の中の運動のルールと聞くと難しそうですがそんなことはない。基本というのは広く応用が利くということで簡単だからおろそかにしてもいいという意味ではない。しっかり理解してくれ!ただしポイントを理解していれば複雑だったり難しい事はないからこの記事ではそこのポイントを絞ってシンプルに分かりやすく説明していきます。

今回はライターの四月一日そうと一緒に見ていきます。

ライター/四月一日そう

現役理系大学生。電気系の分野を中心に自然法則について幅広く勉強中。アルバイトは塾講師をしており数学、物理を教えている。これまでたくさんの生徒に数学や物理の楽しさを教えてきた。

ニュートンの法則3つのポイント!

image by iStockphoto

ニュートンはこの世界の物体の運動のルールをたったの3つにまとめてくれました。これから説明する法則は物理の力学の問題を解く上でも必要不可欠なものです。裏を返せばこの法則を理解していると物理の世界は一気に広くなります!

この世界にはとても複雑な動きをするものがたくさんありますね。例えば野球の変化球だったり火から上がる煙の動きはとても複雑そうですね。しかし大きなくくりではこれから説明する3つのルールにすべて従って運動しているのです!そんなすごい3つのルールをこれから1つずつ見ていきましょう!

第1の法則、慣性の法則

まずは記念すべき第1の法則、慣性の法則です!早速慣性の法則について説明していきます。

簡単に説明すると動いている物体はなにか他のものに邪魔されない限りそのまま動き続けるということです。いやそんなことないだろ、止まるでしょと思った人もいることでしょう。ボールを転がして他の物体と衝突せずに止まりました。十分あり得ることです。それじゃ慣性の法則は成り立たないじゃないか!と思うかもしれません。しかしボールは地面と接触しています。このとき地面とボールの間で摩擦という力が発生するんですね。この摩擦という力はボールの進む方向と逆向きに働きますのでボールが進むのを邪魔します。そして摩擦が働き続けてやがてボールが止まるということですね。

慣性の法則とはもっと身近なもので説明すると現実的にはあり得ませんが地面とボールの摩擦が0ならばボールは転がり続けるということです。氷の上でボールを転がせばアスファルトよりもよく転がると思います。これは氷のほうがアスファルトよりもボールとの摩擦が小さいからです。

第2の法則、運動の法則

第2の法則、運動の法則

image by Study-Z編集部

次はいよいよ問題を解く上で1番使うであろう第2法則、運動の法則です。これさえ完璧に理解していれば解ける基礎問題も少なくありません。それではどういう法則なのか一緒にみていきましょう!

運動の法則とは上の画像の式で表されます。これは運動方程式といわれる式です。Fは物体にかかる力とします。mは物体の質量、aを物体の加速度です。加速度とはどういった値かというと1秒間にどれだけ速度が変化するか、という数値なんですね。それではこの式が物理的にどういうことを表しているのかかんがえていきましょう。

mというのは物体の質量です。これは運動している最中に変わったりしませんね。なのでこれはFが変わるとaが変化すると考えることができます。Fが大きくなるとaが大きくなりますね。よって物体に力を加えると加速度が大きくなるということです。これはニュートンが生きていた当時では画期的な発見でした。なぜならみんな物体に力を加えたら速さが大きくなると思っていたからです。みなさんの感覚的にもそうかもしれません。しかしこれは大きな間違いだったのです。

加速度も速さも実際のところは関係ないんじゃないの?と思うかもしれません。しかし大きく違うのです。例えば運動方程式のFの部分に0を代入します。これは物体に力を加えないということですね。F=0であるならばa=0で速度が変化しません。これを等速直線運動といいます。しかしこれが加速度でなくて速さだったらどうでしょう?力を加えなくなった瞬間に物体は止まってしまいますね。これでは先ほど説明した第1法則が成り立たなくなってしまいますね。

力を加えると加速度が大きくなるというのを是非覚えていてください。

第3の法則、作用反作用の法則

いよいよニュートンの法則の最後の法則である作用反作用の法則です!それでは早速どういう法則なのか一緒にみていきましょう!作用反作用の法則とは物体に力を与えるとそれと同じだけの力を力を与えた物体も受けるという法則です。簡単に説明すると相手にパンチをしたら自分も同じだけの衝撃を受けるということですね。

この法則は日常のいろいろなところで働いています。例えばスケートリンクに立っていたとしましょう。この状態で相手を押すことを考えます。そうすると自分も反対方向に動き出しますね。これは自分が押した方向と逆の方向に力が働いたということです。

止まっている物体にも実は作用反作用の法則が働いています。地球に存在する物体には重力が働いていますね。重力が働いているということはものに力が働いているので物体は加速度をもって動き出してしまいそうです。しかし現実には止まっている物体もありますよね。例えば机の上にリンゴが乗っているとします。重力に由来するリンゴが机を押す力が存在しますが、それを打ち消す力があるのです。それが反作用の力ですね。リンゴが机を押す力と机がリンゴを押す力が作用反作用の力のペアとなっているのです。ここで注意してほしいのは重力と垂直抗力がペアなのではなくリンゴが机を押す力と垂直抗力がペアであるという点。根本的には重力のペアはリンゴが地球を引っ張る力なので余裕のある人は覚えておくとよいでしょう!

実際に力学の問題を解くときに反作用の力を忘れてしまうミスがおおいので忘れないようにしましょう!

\次のページで「ニュートンの法則を完璧に!」を解説!/

ニュートンの法則を完璧に!

これまで3つの法則を一緒に見てきました。それでは最後にそれぞれのポイントを確認していきましょう!

第1の法則の慣性の法則のポイントは動いてる物体は力が働かなければ動き続ける

第2の法則の運動の法則は力を加えると加速度が大きくなる

第3の法則の慣性の法則は力を加えると逆向きに同じ大きさの力が働く

この3つのポイントさえ押さえておけばニュートンの法則はバッチリですね!ニュートンのすごいところは一見複雑そうな物体が運動するためのルールをたったの3つにまとめ上げたことです。この3つのポイントを知っているだけで世の中の運動のほとんどが説明できてしまうのですね。現代の私たちがこのように学習しやすいのもニュートンのおかげだといえますね!

" /> ニュートンの法則とは?押さえておきたい3つのルールを理系ライターがわかりやすく解説! – Study-Z
物理物理学・力学理科

ニュートンの法則とは?押さえておきたい3つのルールを理系ライターがわかりやすく解説!

みんなはニュートン力学って知ってるか?

ニュートン力学は物理学の基本中の基本で世の中の物体の運動のルールなんです。世の中の運動のルールと聞くと難しそうですがそんなことはない。基本というのは広く応用が利くということで簡単だからおろそかにしてもいいという意味ではない。しっかり理解してくれ!ただしポイントを理解していれば複雑だったり難しい事はないからこの記事ではそこのポイントを絞ってシンプルに分かりやすく説明していきます。

今回はライターの四月一日そうと一緒に見ていきます。

ライター/四月一日そう

現役理系大学生。電気系の分野を中心に自然法則について幅広く勉強中。アルバイトは塾講師をしており数学、物理を教えている。これまでたくさんの生徒に数学や物理の楽しさを教えてきた。

ニュートンの法則3つのポイント!

image by iStockphoto

ニュートンはこの世界の物体の運動のルールをたったの3つにまとめてくれました。これから説明する法則は物理の力学の問題を解く上でも必要不可欠なものです。裏を返せばこの法則を理解していると物理の世界は一気に広くなります!

この世界にはとても複雑な動きをするものがたくさんありますね。例えば野球の変化球だったり火から上がる煙の動きはとても複雑そうですね。しかし大きなくくりではこれから説明する3つのルールにすべて従って運動しているのです!そんなすごい3つのルールをこれから1つずつ見ていきましょう!

第1の法則、慣性の法則

まずは記念すべき第1の法則、慣性の法則です!早速慣性の法則について説明していきます。

簡単に説明すると動いている物体はなにか他のものに邪魔されない限りそのまま動き続けるということです。いやそんなことないだろ、止まるでしょと思った人もいることでしょう。ボールを転がして他の物体と衝突せずに止まりました。十分あり得ることです。それじゃ慣性の法則は成り立たないじゃないか!と思うかもしれません。しかしボールは地面と接触しています。このとき地面とボールの間で摩擦という力が発生するんですね。この摩擦という力はボールの進む方向と逆向きに働きますのでボールが進むのを邪魔します。そして摩擦が働き続けてやがてボールが止まるということですね。

慣性の法則とはもっと身近なもので説明すると現実的にはあり得ませんが地面とボールの摩擦が0ならばボールは転がり続けるということです。氷の上でボールを転がせばアスファルトよりもよく転がると思います。これは氷のほうがアスファルトよりもボールとの摩擦が小さいからです。

第2の法則、運動の法則

第2の法則、運動の法則

image by Study-Z編集部

次はいよいよ問題を解く上で1番使うであろう第2法則、運動の法則です。これさえ完璧に理解していれば解ける基礎問題も少なくありません。それではどういう法則なのか一緒にみていきましょう!

運動の法則とは上の画像の式で表されます。これは運動方程式といわれる式です。Fは物体にかかる力とします。mは物体の質量、aを物体の加速度です。加速度とはどういった値かというと1秒間にどれだけ速度が変化するか、という数値なんですね。それではこの式が物理的にどういうことを表しているのかかんがえていきましょう。

mというのは物体の質量です。これは運動している最中に変わったりしませんね。なのでこれはFが変わるとaが変化すると考えることができます。Fが大きくなるとaが大きくなりますね。よって物体に力を加えると加速度が大きくなるということです。これはニュートンが生きていた当時では画期的な発見でした。なぜならみんな物体に力を加えたら速さが大きくなると思っていたからです。みなさんの感覚的にもそうかもしれません。しかしこれは大きな間違いだったのです。

加速度も速さも実際のところは関係ないんじゃないの?と思うかもしれません。しかし大きく違うのです。例えば運動方程式のFの部分に0を代入します。これは物体に力を加えないということですね。F=0であるならばa=0で速度が変化しません。これを等速直線運動といいます。しかしこれが加速度でなくて速さだったらどうでしょう?力を加えなくなった瞬間に物体は止まってしまいますね。これでは先ほど説明した第1法則が成り立たなくなってしまいますね。

力を加えると加速度が大きくなるというのを是非覚えていてください。

第3の法則、作用反作用の法則

いよいよニュートンの法則の最後の法則である作用反作用の法則です!それでは早速どういう法則なのか一緒にみていきましょう!作用反作用の法則とは物体に力を与えるとそれと同じだけの力を力を与えた物体も受けるという法則です。簡単に説明すると相手にパンチをしたら自分も同じだけの衝撃を受けるということですね。

この法則は日常のいろいろなところで働いています。例えばスケートリンクに立っていたとしましょう。この状態で相手を押すことを考えます。そうすると自分も反対方向に動き出しますね。これは自分が押した方向と逆の方向に力が働いたということです。

止まっている物体にも実は作用反作用の法則が働いています。地球に存在する物体には重力が働いていますね。重力が働いているということはものに力が働いているので物体は加速度をもって動き出してしまいそうです。しかし現実には止まっている物体もありますよね。例えば机の上にリンゴが乗っているとします。重力に由来するリンゴが机を押す力が存在しますが、それを打ち消す力があるのです。それが反作用の力ですね。リンゴが机を押す力と机がリンゴを押す力が作用反作用の力のペアとなっているのです。ここで注意してほしいのは重力と垂直抗力がペアなのではなくリンゴが机を押す力と垂直抗力がペアであるという点。根本的には重力のペアはリンゴが地球を引っ張る力なので余裕のある人は覚えておくとよいでしょう!

実際に力学の問題を解くときに反作用の力を忘れてしまうミスがおおいので忘れないようにしましょう!

\次のページで「ニュートンの法則を完璧に!」を解説!/

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