地学宇宙理科

「太陽」の基本について理系ライターが丁寧に解説

太陽の大気について

光球より外側は太陽のプラズマの大気になります(図では6)。プラズマとは気体の温度が高いため原子や電子が分離し、陽イオンと電子にわかれて自由に動いている状態のことです。光球表面より2000キロメートルぐらいは薄い密度で温度が約1万度の彩層があります。上記の写真の色がついている部分です。それより外側はコロナとよばれ温度が200万度にも達するプラズマの層があります。皆既日食のときに太陽の回りで光っているものがコロナです。コロナは太陽の重力を逃れ惑星間に高速で噴出しています。この秒速300から800キロメートルにも達するプラズマの流れが太陽風です。太陽風は海王星より外側まで吹いていると考えられています。

プロミネンスとフレアについて

最後の9はプロミネンスとよばれる現象で、これは紅炎とも呼ばれます。彩層の一部が磁力線にそってコロナの中に突出したものです。プロミネンスには様々な形態のものがあり、静穏型のプロミネンスでは数時間から数日形を保っているものもあります。上の画像はフレアと呼ばれる現象であり、太陽表面での一種の爆発現象です。大きさが30万キロメートルにもなり温度は数千万ケルビンにも達します。フレアの発生にともなって起こるのが、すべての波長領域での莫大な電磁波の放射です。さらにフレアから高エネルギーの電子と陽子からなる高エネルギーイオンが放射され地球にも到達します。フレアは地球の超高大気層に様々なかく乱現象を起こし、しばしば危険な影響をもたらすので最近では予報がだされているようです。

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もちろん太陽はけっして静的な天体ではなく、常にダイナミックな活動を続けている天体だ。太陽表面の爆発であるフレアの大きさは地球の数十倍の大きさに達する。もしフレアに地球が飲み込まれたら一瞬で蒸発してしまうだろう。地上にいると毎日似たような太陽に感じるが、太陽は日々刻々と変化し活動しつづけていることを理解しておこう。

太陽の寿命について

最後に太陽の寿命について触れておきましょう。地球の研究や他の恒星の研究などから、太陽はすでに約46億年ほど存在していて、今の状態があと約60億年ほど続くと予想されています。地球はあと60億年近くは安定して存在できるかもしれません。もちろん太陽系の外部からの影響がある場合は別ですが。60億年後には太陽は赤色巨星になり、最後は白色矮星になるでしょう。太陽はこの宇宙に存在する恒星の中でよくあるタイプの星と考えられ、比較的質量の小さな恒星の典型的な一生を過ごすだろうと予想されています。太陽ですらこの宇宙の中ではそれほど大きな星ではありません!

恒星としての太陽

太陽についてと題して太陽の基本的な事柄について説明しました。太陽は太陽系の中心というだけでなく、宇宙にたくさんある典型的な恒星の一つだと考えられています。したがって、太陽について知ることは太陽系のことを理解するためだけでなく、恒星をよりよく理解するためにも絶対に必要なことです。そのため太陽の観測は日本も含め世界中で日夜活発に進められていますので、これからも多くのことが明らかになっていくでしょう。

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tohru123