「エネルギー資源」とは?様々な事例を交えて理系学生ライターがわかりやすく解説!
エネルギー問題や環境問題について考えるとき、「エネルギー資源」についての知識が必要になる。また、これらの問題は、人類にとって解決しなければならない共通のテーマです。エネルギー問題や環境問題に向き合う第一歩として、まずは「エネルギー資源」の特徴や特性を学んでいく。
エネルギー工学、環境工学を専攻している理系学生ライターの通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。
ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。エネルギー工学、環境工学を専攻している。これらの学問への興味は人一倍強い。中学時代に、DIYで太陽光発電装置を製作するために、独学で電気工事士第二種という資格を取得してしまうほど熱い思いがある。
エネルギー資源の定義
エネルギー資源とは、私たちの生活やそれを支える産業活動を維持するために必要な動力、熱、電気などの源になり得るものを指します。
遠い昔、私たちの祖先は薪を燃やして料理を作っていました。さらに人類は、水車を用いて、川を流れを動力に変換することを思いついたのです。また、蒸気機関の発明により、産業革命以降、石炭などの燃焼から発生する熱を動力に変換することに成功します。現在では、原子力によるエネルギーや再生可能エネルギーに関連する技術に注目が集まっていますね。このように、エネルギー資源の開発と文明の発展は表裏一体になっています。
そして、私たちが向き合うべきエネルギー資源に関する問題は複雑かつ多様であり、これからを生きる人類の最大の課題でもあるのです。この記事では、様々なエネルギー資源の中から、特に重要だと思われるものを厳選して紹介していきます。
様々なエネルギー資源
ここでは、様々な事例や具体例を交えながら、いくつかの特に重要だと思われるエネルギー資源を紹介していきます。各エネルギー資源が、それぞれどのような長所や短所を持っているかに注目して読んでいただくと、頭に残りやすいと思いますよ。
石炭、石油、天然ガス
石炭、石油、天然ガスはいずれも化石燃料と呼ばれるエネルギー資源です。日本は、これらの燃料を中東の国々やオーストラリア、ロシアなどから輸入していますよね。化石燃料は、大昔の植物や動物の遺骸が、地層の中で年月をかけて変化することで生成されます。
これらはすべて燃焼させることができ、その際に発生するのが熱です。もちろん、そのまま熱を利用することもできますし、エンジンやタービンなどの熱機関を利用することで熱を動力に変換することもできますよね。さらに、火力発電では、その動力を発電機によって電気に変換しています。
これらの燃料はそれぞれ微妙に特性が異なりますが、共通しているのは燃焼させる過程で二酸化炭素が発生することです。二酸化炭素は地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの1つですよね。また、大気汚染物質なども燃焼時に生み出されます。ですが、これらの問題点は、技術革新により大幅に改善をみせているようです。一方、化石燃料には、安定的に大きなエネルギーを取り出せるという魅力があります。
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