中学生ぐらいまでなら、will といえば「未来形」だけを思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし、will の本来の意味合いは、単純未来ではなく「意志」や「推定」です。これらの意味や用法をマスターしておくと、幅広い表現ができるようになる。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

will の基本編

image by iStockphoto

will には、「意志」などを表す名詞、「意図する」などの動詞もありますが、ここでは最もよく使われる助動詞 will について説明していきます。助動詞は「主語+助動詞+動詞の原形」という形で表しますよ。

また、「will + be + 動詞の現在分詞形(ing形)」という形で「…しているだろう」という意味になり、未来進行形と呼ばれます。

未来を表す will

基本の一つめは、未来を表す will です。未来には、意志未来と単純未来があり、「…しよう、するつもりだ」という主語の意志が含まれる表現を「意志未来」、「…だろう」と主語の意志が含まない表現を「単純未来」と言います。その違いに注意して例文を見てみましょう。

意志未来:I will go to Mt.Fuji next month.(私は来月富士山に行くつもりです)

単純未来:It will snow in New York tomorrow.(明日ニューヨークで雪が降るだろう)

依頼や勧誘を表す will

二つめは、依頼や勧誘を表す will です。依頼は「Will you … ?」と表現し、「…してくれませんか」という意味になります。勧誘は「Won't(Will) you … ?」という形で、訳は「…しませんか」です。

依頼:Will you pass me the suger?(砂糖を取ってくれませんか)

勧誘:Won't you go fishing with me?(一緒に釣りに行きませんか)

勧誘:Will you have another glass of water.(水をもう一杯いかがですか)

\次のページで「will の応用編」を解説!/

will の応用編

image by iStockphoto

will の応用編では、「意志」や「推量」など基本編とはイメージの違う意味合いについて解説していきます。「意志」や「推量」のほうが、will の中心となる意味合いに近くなっていますよ。それでは、使い方や例文も含めて見ていきましょう。

強い意志を表す will

最初は、強い意志を表す will です。基本編での意志未来に比べて、強いニュアンスで「どうしても…しようとする」という意味になります。これが否定文になると、「どうしても…しようとしない」という強い拒否や拒絶を表しますよ。

強い意志:He will go whatever happens.(彼はどんなことがあっても行くつもりだ)

強い拒絶:She won't accept my advice.(彼女はどうしても私の忠告を受け入れようとしない)

現在の事柄の推量を表す will

次は、現在の事柄を表す will です。推量の度合いは、must の「…しなければならない」より弱く、may の「…かもしれない」よりは強い意味合いになっており、「…だろう」と訳します。主語が自分である一人称なら意志未来や強い意志になるので、この場合の主語は原則二人称や三人称です。

That noise will be the mail carrier.(あの音は郵便配達だろう)

This will be our bus.(これは私たちが乗るバスだろう)

\次のページで「現在の習慣や傾向を表す will」を解説!/

現在の習慣や傾向を表す will

最後は、現在の習慣や性質、傾向を表す will です。人の行為や物の性質などを強調し、「…するものだ」と訳します。真理などのうち、人の手により実験不可能なケースについては現在形で表しますよ。

Children will be naughty.(子供はいたずらをするものだ)

Oil will float on water.(油は水に浮くものだ)

The sun rises in the east.(日は東から昇る)→実験できないので現在形

意志や推量の意味をつかんで、will の中心となる意味をマスターしよう!

今回の記事では、will の基本から応用までの意味や使い方を解説しました。意味においては、未来のイメージが強い人もいるかもしれませんが、will のもとの意味である意志や推量から意味が広がっていることを知っておくといいですね。

表現としては、会話表現なども含めて、とても一般的に広く使われています。ただ、依頼を表す場合、丁寧な表現となると would を使いますよ。敬語が少ししかない英語においては貴重な表現です。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】助動詞 will の使い方を現役塾講師がわかりやすく解説!意志や推定の意味をつかんでおこう – Study-Z
英語の勉強法

【英語】助動詞 will の使い方を現役塾講師がわかりやすく解説!意志や推定の意味をつかんでおこう

中学生ぐらいまでなら、will といえば「未来形」だけを思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし、will の本来の意味合いは、単純未来ではなく「意志」や「推定」です。これらの意味や用法をマスターしておくと、幅広い表現ができるようになる。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

will の基本編

image by iStockphoto

will には、「意志」などを表す名詞、「意図する」などの動詞もありますが、ここでは最もよく使われる助動詞 will について説明していきます。助動詞は「主語+助動詞+動詞の原形」という形で表しますよ。

また、「will + be + 動詞の現在分詞形(ing形)」という形で「…しているだろう」という意味になり、未来進行形と呼ばれます。

未来を表す will

基本の一つめは、未来を表す will です。未来には、意志未来と単純未来があり、「…しよう、するつもりだ」という主語の意志が含まれる表現を「意志未来」、「…だろう」と主語の意志が含まない表現を「単純未来」と言います。その違いに注意して例文を見てみましょう。

意志未来:I will go to Mt.Fuji next month.(私は来月富士山に行くつもりです)

単純未来:It will snow in New York tomorrow.(明日ニューヨークで雪が降るだろう)

依頼や勧誘を表す will

二つめは、依頼や勧誘を表す will です。依頼は「Will you … ?」と表現し、「…してくれませんか」という意味になります。勧誘は「Won’t(Will) you … ?」という形で、訳は「…しませんか」です。

依頼:Will you pass me the suger?(砂糖を取ってくれませんか)

勧誘:Won’t you go fishing with me?(一緒に釣りに行きませんか)

勧誘:Will you have another glass of water.(水をもう一杯いかがですか)

\次のページで「will の応用編」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: