今回は前置詞 with について見ていきます。

with は重要な前置詞ではありますが、必要なときに意外に思い浮かばない単語でもある。前置詞は時や場所を表す単語が多い中で、with はいずれにも当てはまらない前置詞であることも一因です。基本2パターンに加えて、応用的な2パターンの使い方にも注目していく。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

基本的な with の使い方

image by iStockphoto

「前に置く」と書いて前置詞ですが、名詞の前に置く品詞です。「前置詞 + 名詞(のかたまり)」として文を修飾する役割があります。前置詞 with は、さまざまな意味がありますが、全体としては「手元にある」「こちら側にある」イメージがありますよ。中学校で勉強する基本的な2つの使い方から見ていきましょう。

道具を使うときの with

一つめは、道具を使うときの with です。「with + 道具など」の形で、「(道具など)を使って」と訳します。何らかの動作をするときに、説明を付け加える形で動詞を修飾しますよ。

He wrote a monthly report with a pencil.(彼は毎月の報告を鉛筆で書いた)

They usually eat with chopstics.(彼らはたいていお箸で食べる)

所有を表す with

二つめは、所有や携帯している状態を表す with です。「…を持っている、…がある」という意味で使い、人が持っている場合でも物に何らかがある場合にも使います。それでは、例文で確認してみましょう。

That girl with long hair is my sister.(長い髪をしたあの女の子は私の妹だ)

She lives in a house with a large garden.(彼女は大きな庭がある家に住んでいる)

\次のページで「独特な表現に使われる with」を解説!/

独特な表現に使われる with

image by iStockphoto

ここからの解説する with は、独特な特徴のある表現として使われるものです。これまでの基本の with に比べて文法的な理解を必要とするので、文の構造をよく見ながら2つのパターンをチェックしていきましょう。

付帯状況を表す with

まずは、付帯状況を表す with を説明です。付帯状況の with は、同時に起こっていることを表し、分詞構文の変形版として成り立っています。「with + 目的語 + 分詞」という形で「(目的語が)…して、されて」と訳しますよ。目的語の立場から、能動の関係なら現在分詞、受動の関係であれば過去分詞となります。

さらに、分詞の代わりに形容詞や副詞、前置詞句を置くこともありますよ。

My friennd parked his car with the engine running.(私の友達はエンジンをかけたまま車を止めた)

Were you working with the window closed.(あなたは窓を閉じたまま仕事をしていたのですか)

He often studies with radio on.(彼はよくラジオをつけて勉強する)

副詞の意味となる with

次は、副詞の意味になる with の使い方を説明していきます。「with + 抽象名詞」の形で表し、その抽象名詞を副詞のように訳す表現です。この場合は、with そのものに意味を持たせるのではなく、後ろの抽象名詞を副詞化する役割をします。

Tom speaks Japanese with ease.(トムは簡単に日本語を話す)

I consulted the English-Japanese dictionary with care.(私は念入りに英和辞典を調べた)

後半は、独特な使い方をする表現を見てきた。とくに、付帯状況の with は分詞構文の一種として使われるが、一般的にもよく使われるので注意が必要だ。分詞構文との違いもチェックしておくといいぞ。

with は基本の2パターンと応用の2パターンを身につけて使いこなそう!

今回の記事では、with の使い方を見てきました。基本は2パターンのみでしたが、実際にはほかにもさまざまな意味があります。ただ、中心となる意味合いとして、「手元にある」というニュアンスがあると覚えておくといいですよ。

応用の2つは、with の持つもともとの意味合いがそのまま訳されないことに注意してく必要があります。それぞれの用法を身につけて、どれでも使用できるようにしておくといいですね。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】前置詞 with の使い方を現役塾講師がわかりやすく解説!4パターンの使い方をマスターしよう – Study-Z
英語の勉強法

【英語】前置詞 with の使い方を現役塾講師がわかりやすく解説!4パターンの使い方をマスターしよう

今回は前置詞 with について見ていきます。

with は重要な前置詞ではありますが、必要なときに意外に思い浮かばない単語でもある。前置詞は時や場所を表す単語が多い中で、with はいずれにも当てはまらない前置詞であることも一因です。基本2パターンに加えて、応用的な2パターンの使い方にも注目していく。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

基本的な with の使い方

image by iStockphoto

「前に置く」と書いて前置詞ですが、名詞の前に置く品詞です。「前置詞 + 名詞(のかたまり)」として文を修飾する役割があります。前置詞 with は、さまざまな意味がありますが、全体としては「手元にある」「こちら側にある」イメージがありますよ。中学校で勉強する基本的な2つの使い方から見ていきましょう。

道具を使うときの with

一つめは、道具を使うときの with です。「with + 道具など」の形で、「(道具など)を使って」と訳します。何らかの動作をするときに、説明を付け加える形で動詞を修飾しますよ。

He wrote a monthly report with a pencil.(彼は毎月の報告を鉛筆で書いた)

They usually eat with chopstics.(彼らはたいていお箸で食べる)

所有を表す with

二つめは、所有や携帯している状態を表す with です。「…を持っている、…がある」という意味で使い、人が持っている場合でも物に何らかがある場合にも使います。それでは、例文で確認してみましょう。

That girl with long hair is my sister.(長い髪をしたあの女の子は私の妹だ)

She lives in a house with a large garden.(彼女は大きな庭がある家に住んでいる)

\次のページで「独特な表現に使われる with」を解説!/

次のページを読む
1 2
Share: