3分で簡単「希ガス」ってどんなガス?元家庭教師が説明
ヘリウムもネオンも元素周期表のいちばん右側、18族に属している。この18族を希ガスというんです。他にも18族に属している元素はいくつかある。
そんな希ガスの特性を大学で一番面白かった講義は元素と周期律についてだったという化学ライター、たかはしふみかと一緒に解説していきます。
ライター/たかはし ふみか
国立大学院で化学系を専攻。周期表や化学の本はとりあえず手に取り、部屋のインテリアは周期表パズル、愛用のマグカップは元素周期表柄という周期表マニア。
希ガスってなに?
希ガスについて知りたい!
風船の中身、ヘリウム
image by Study-Z編集部
テーマパークなどで配られる風船にも入っているヘリウム。ヘリウムは原子量4.00、一方空気の平均分子量は28.8と圧倒的にヘリウムの方が軽いのです。以前は安価な水素を使っていましたが水素は燃焼しやすいため事故につながりやすく、現在ではヘリウムを使っています。
ヘリウムガスといえば声が変わることでも知られていますね。ヘリウムガス中では音が伝わる速度が空気中の3倍となります。だからのどに充満すると、声の伝わる速さが変化して高く聞こえるのです。
しかし、ヘリウムガスを吸いすぎると酸欠状態となり呼吸困難や、最悪の場合は脳へのダメージや死につながることもあります。変声用の製品には酸素が含まれていますが、間違って風船用を吸ってしまわないよう注意してくださいね。
夜の街に輝くネオン
image by Study-Z編集部
ネオンの語源はギリシャ語で「新しい」を意味するNEOです。液状化した空気を分留することによってクリプトン、キセノンと共に得られました。ネオンは特に反応性の低い物質と言われています。
夜の街を明るく照らすネオンサイン。実はネオンサインに使われているのはネオンだけではありません。ネオンサインとはガスを入れて放電することで気体を発光させています。ネオンは赤橙色、ヘリウムは黄色、アルゴンは赤または青、二酸化炭素は白に光るのです。
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