化学

3分で簡単「希ガス」ってどんなガス?元家庭教師が説明

突然ですが声が変わると有名なヘリウムと夜の街に輝くネオンの共通点を知っているか?

ヘリウムもネオンも元素周期表のいちばん右側、18族に属している。この18族を希ガスというんです。他にも18族に属している元素はいくつかある。

そんな希ガスの特性を大学で一番面白かった講義は元素と周期律についてだったという化学ライター、たかはしふみかと一緒に解説していきます。

ライター/たかはし ふみか

国立大学院で化学系を専攻。周期表や化学の本はとりあえず手に取り、部屋のインテリアは周期表パズル、愛用のマグカップは元素周期表柄という周期表マニア。

希ガスってなに?

image by PIXTA / 1830880

希ガスに分類されてる元素にはヘリウムネオンアルゴンクリプトンキセノンラドンそして2015年に新元素と認められたオガネソンがあります。

希ガス(rare gas)は空気中の存在量が少なく分離しづらいため、まれな気体という意味で名付けられました。また発見当初は化合物の合成ができなかったことから不活性ガス反応性が乏しいことから貴ガス(noble gas)という呼び方もあります。高校化学で習う時には希ガスという呼び名が一般ですね。

しかしアルゴンは空気中に二酸化炭素よりも多く存在し、また希ガスの分離技術も向上してきました。さらに希ガスの化合物の合成方法も発見されています。そのため希ガスや不活性ガスという表現が合わなくなってきており、貴ガスという呼び方に変えようという意見が出てきているそうです。

希ガスについて知りたい!

その名の通り希ガスは常温常圧なら気体の状態となっています。希ガスは分子同士の間に働く分子間力は小さく、沸点が低くなっているからです。

希ガスは安定した電子配置のため電子のやり取りをすることがほとんどありません。そのため空気中では1個の原子で単原子分子として存在しています。そして不活性ガスと呼ばれるように反応しづらいことが希ガスの特徴です。

18族に属する元素の最外殻電子はヘリウムが2つ、その他のものは8つとなっています。これは非常に安定する状態で化合物を作りづらいのです。ただし周期表で下に行くほど不活性の度合いは低くなり塩化物や酸化物、フッ化物を作ることもあります。

それぞれに特性があり、興味深いのでぜひ確認してみてくださいね。

風船の中身、ヘリウム

風船の中身、ヘリウム

image by Study-Z編集部

テーマパークなどで配られる風船にも入っているヘリウム。ヘリウムは原子量4.00、一方空気の平均分子量は28.8と圧倒的にヘリウムの方が軽いのです。以前は安価な水素を使っていましたが水素は燃焼しやすいため事故につながりやすく、現在ではヘリウムを使っています。

ヘリウムガスといえば声が変わることでも知られていますね。ヘリウムガス中では音が伝わる速度が空気中の3倍となります。だからのどに充満すると、声の伝わる速さが変化して高く聞こえるのです。

しかし、ヘリウムガスを吸いすぎると酸欠状態となり呼吸困難や、最悪の場合は脳へのダメージや死につながることもあります。変声用の製品には酸素が含まれていますが、間違って風船用を吸ってしまわないよう注意してくださいね。

夜の街に輝くネオン

夜の街に輝くネオン

image by Study-Z編集部

ネオンの語源はギリシャ語で「新しい」を意味するNEOです。液状化した空気を分留することによってクリプトン、キセノンと共に得られました。ネオンは特に反応性の低い物質と言われています。

夜の街を明るく照らすネオンサイン。実はネオンサインに使われているのはネオンだけではありません。ネオンサインとはガスを入れて放電することで気体を発光させています。ネオンは赤橙色、ヘリウムは黄色、アルゴンは赤または青、二酸化炭素は白に光るのです。

\次のページで「実験のおとも、アルゴン」を解説!/

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