化学

5分でわかる!「沸点」「融点」「凝固点」を元家庭教師が解説

よぉ、桜木建二だ。突然だが液体が凍ったり沸騰したりする温度は物質ごとに決まっているのは知っているか?

物質は温度によって状態が液体から固体になったり気体になったりと変化する。これを状態変化といい、状態が変わる温度を「沸点」「融点」「凝固点」というんだ。

今回はその物質の状態が変化する温度について化学に詳しいライターたかはしふみかと一緒に説明していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

たかはし ふみか

ライター/たかはし ふみか

危険物取扱者の資格を取るためにあきるほど物理化学を勉強した国立大学院の工業化学科出身。本を読むのが好きでよく化学の本からネタを仕入れている。

沸点、融点、凝固点とはなに?

沸点、融点、凝固点とはなに?

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まずは沸点融点凝固点と言う言葉の意味から確認していきましょう。

物質は温度によってその状態が気体液体固体と変化します。例えば水は常温では液体です。そして100℃以上なら気体の水蒸気に、0℃以下なら固体の氷に状態が変化しますね。

このとき水が蒸発して水蒸気になる100℃を水の沸点、氷が融解して水になるまたは水が凝固して氷になる0℃を融点又は凝固点というのです。

なお、この沸点、融点、凝固点は気圧によって変わります。ここでは水が100℃で沸騰し0℃で凝固する1気圧の状態で考えていきましょう。

液体が気体になる温度、沸点

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液体は水分子の粒子同士が緩く結びついた状態で、粒子の位置は変わることができます。一方、気体は粒子が空間を自由に動き回れる状態です。液体が気体になることを蒸発、逆に気体が液体になることを凝縮といいます。

ところで、先ほど沸点は気圧によって異なると説明しましたね。周囲の気圧が低いと、粒子を抑える力が弱いため水は粒子同士の結びつきを振り切って気体になります。そのため、富士山の上では100℃よりも低くお湯を沸かすことができるのです。

この現象を利用した実験器具にエバポレーターと言うものがあります。エバポレーターを簡単に説明すると沸点の差を利用して余分な物質を取り除くものです。器具内部の圧力を下げて沸点の低い物質のみを気体にし、冷却して取り除くことができます。

逆に、高い気圧のよって水を蒸発させないのが圧力鍋。圧力鍋を使うと内部の圧力が高くなって水が100℃になっても蒸発しません。そのため、圧力鍋を使えば高温で素材を芯までしっかりと加熱することができるのですね。

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山の上ならすぐお湯が沸くのか。でもそのお湯で作ったカップ麺がぬるくておいしいか気になるな。

凝固点と融点、実は同じ温度だった?

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固体とは粒子がしっかりと結びついて動くことのできない状態のことをさします。凝固点は液体が固まって固体に、そして融点は固体が融けて液体になる温度です。水の凝固点は氷点とういうこともあり、天気予報で氷下点と言う言葉をよく聞きますね。

意味は反対ですが、同じ温度になる凝固点と融点。どちらも液体と固体の状態がいれ変わる温度と考えれば納得ですね。

ただし、凝固点と融点は必ず一致するわけではなく例外もあります。ヒステリシスといって物質が過去に受けた影響によってずれてしまうことがあるのです。しかし、大学受験程度は気にしなくても大丈夫でしょう。

この凝固点、融点は物質ごとで決まっています。そのため、化学実験では物質の特定や純度の確認のために融点を測定する場合もあるのです。

身近な物質、水の不思議

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水の融点は0℃、沸点は100℃はとても分かりやすい数字ですね。それもそのはず、日常使われている温度(セルシウス温度)は1気圧での水の凝固点を0℃、沸点を100℃としてその間を100分割しています。

しかし、実は水には他の物質と大きな違いがあるのです。通常、物質は気体で最も密度が小さく、そして液体、固体になるにつれて密度が大きくなります。しかし、水は例外で固体が液体よりも密度が小さくなるのです。

グラスに水と氷を入れたら氷が浮き、水をめいっぱいにいれて凍らせたら氷はあふれてしまいます。これは水が凍る時に隙間の多い構造となって体積が大きくなるからです。

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たかはし ふみか