理科環境と生物の反応生物

恒常性(ホメオスタシス)とは?現役講師がわかりやすく解説!

自律神経系と内分泌系は、いずれも体内環境の変化を体内で調節するために必要不可欠な機構です。

次にご紹介する免疫系は、ホメオスタシスを維持するための仕組みとして紹介されない場合もあります。とはいえ、免疫系は後述するように「体外から侵入した脅威を排除し、体内環境の安定を守る」ためのシステム。高校の生物学では恒常性の分野で合わせて紹介されていますので、一緒にみていきましょう。

免疫系

病気や怪我によって体内に病原菌が侵入したとき、それを排除しようとする仕組みが免疫系です。

免疫系で代表的なのが、白血球などの免疫細胞がはたらくことによる病原菌の排除でしょう。病原菌を直接攻撃する好中球やマクロファージ、抗体をつくるB細胞、ウイルスなどに感染してしまった細胞を攻撃するT細胞など、数多くの免疫細胞がはたらきます。

image by iStockphoto

あまり意識されませんが、これらの免疫細胞による反応だけでなく、咳やくしゃみによって体外からの異物を体に入れないことや、唾液や胃酸によって病原菌を殺菌する機能も、免疫系の仕組みです。

ダイエットとホメオスタシス

「ホメオスタシス」という言葉を調べていくと、ダイエットに関する話題にたどり着くことがあります。

体重を減らそうとして食事制限やそれまでしていなかった運動をするようになると、はじめはどんどん体重が落ちますが、ある程度のところで体重が落ちなくなってしまうことがありますよね。場合によっては、元の体重にもどってしまう(リバウンド)なんてことも…。

ダイエットをしている人にとってはやきもきする現象ですが、これらは「急激な体重の変化が生じたことで、身体がホメオスタシスを発揮し、体重を一定に保とうとしているから」と説明されます。

image by iStockphoto

ホメオスタシスを乗り越えて体重を落とすためには、急激な体重の減少を起こしてしまうような過度なダイエットよりも、ゆっくりと体重を減らしていくような、長期的なダイエットのほうがいいでしょう。減少した体重に身体を慣らしながらダイエットを行うほうが、ホメオスタシスや生理学的な観点から考えても合理的といえそうです。

当たり前のようで深い「ホメオスタシス(恒常性)」

私たちが毎日を当たり前に過ごすことができるのは、身体のもつホメオスタシス(恒常性)のおかげです。普段意識しないだけで、体内ではとても複雑な調節が行われているんだということをぜひ知ってください。

イラスト使用元:いらすとや

1 2
Share:
yu_onozuka