この記事では英語の熟語「yield to …」について解説する。

端的に言えばこの熟語の意味は「…に屈する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムを呼んです。一緒に「yield to …」の意味や例文を見ていきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

熟語「yield to …」の意味は?

image by iStockphoto

熟語「yield to …」には、「…に屈する」や「…を譲る」という意味があります。「yield」はもともと「〜を生み出す」という意味があり、「give」に近いイメージを動詞です。そこからどのように意味が広がっているのか見ていきましょう。

意味その1 「…に屈する」

ひとつめの意味は、「…に屈する」です。もとの意味の「生み出す」や「もたらす」とは違うように思えますが、「(相手に)自分自身をもたらす」と考えて「…に屈する」「…に従う」となります。実は間に「oneself」が省略されているのだと考えるといいですね。

We yielded to her demand.
私たちは彼女の要求に屈した。

She yielded to temptation and ate a piece of cake.
彼女は誘惑に屈して、ケーキをひとつ食べた。

I won't yield to such a rule.
私はそんな規則に従うつもりはない。

意味その2 「…を譲る」

ふたつめの意味は、「…に譲る」です。今度は、もとの「生み出す、もたらす」から「相手に何らかをもたらす」と考えてみると、「…を譲る」となります。なお、地位や権利、優位性を譲る場合によく使われますよ。

She doesn't yield to that opinion.
彼女はその意見を譲らない。

We will not yield an inch to each other.
私たちはお互いに譲るつもりはない。

He yields to no man in zeal.
彼は熱心さにおいては誰にも譲らない。

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熟語「yield to …」の言い換えや、似た表現は?

熟語「yield to …」には、「submit to …」や「bow to …」などの言い換えの表現があります。「yield to …」は比較的幅広く使われますが、それぞれの言い換え表現のニュアンスや使われる範囲についても見ていきましょう。

言い換え例:submit to …を使った言い換え

まずは、「submit to …」を使った言い換えです。「submit」には「提出する」という意味があります。こちらも「自分自身を提出する、差し出す」から、「屈する、従う」という意味につながっていますよ。また、「yield to …」と同じく比較的幅広く使われますが、「yield to …」のほうがより口語的です。

Helen would not submit to her fate.
ヘレンは自分の運命に屈しようとはしなかった。

Naoki is the last man to submit to authority.
ナオキは決して権力に屈する男ではない。

She was too proud to submit to such treatment.
彼女はプライドが高かったのでそのような扱いに従うことができなかった。

言い換え例:bow to …を使った言い換え

次に、「bow to …」を使った言い換えがあります。「bow」はもともと「お辞儀する」という意味です。これを挨拶ととらえるだけでなく、「へりくだる」イメージの延長として「屈する、従う」という意味につながっています。とくに、権威などの前に屈する意味で使われることが多くなっていますよ。

The government bowed to public pressure
政府は大衆の圧力に屈した。

She bowed to her parents' wishes.
彼女は両親の願いに屈した。

We must not bow to terrorism.
私たちはテロに屈してはいけない。

\次のページで「熟語「yield to …」を使いこなそう」を解説!/

熟語「yield to …」を使いこなそう

この記事では熟語「yield to …」の意味や使用例、他の表現での言い換えパターンを説明しました。意味においては、「…に屈する」「…を譲る」のほか、車を運転していて道を譲る場合にも使われます。

言い換えの表現では、「yield to …」と同じく「submit to …」も自らを差し出す意味合いからの「…に屈する」でした。「bow to …」も「挨拶する」からへりくだって「屈する」に転じています。意味を丸暗記するよりも、もととなる意味から考えると頭に入りやすくなりますよ。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】1分でわかる!「yield to …」の意味・使い方・例文は?専門家と学ぶ英語主要熟語 – Study-Z
英語の熟語

【英語】1分でわかる!「yield to …」の意味・使い方・例文は?専門家と学ぶ英語主要熟語

この記事では英語の熟語「yield to …」について解説する。

端的に言えばこの熟語の意味は「…に屈する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムを呼んです。一緒に「yield to …」の意味や例文を見ていきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

熟語「yield to …」の意味は?

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熟語「yield to …」には、「…に屈する」や「…を譲る」という意味があります。「yield」はもともと「〜を生み出す」という意味があり、「give」に近いイメージを動詞です。そこからどのように意味が広がっているのか見ていきましょう。

意味その1 「…に屈する」

ひとつめの意味は、「…に屈する」です。もとの意味の「生み出す」や「もたらす」とは違うように思えますが、「(相手に)自分自身をもたらす」と考えて「…に屈する」「…に従う」となります。実は間に「oneself」が省略されているのだと考えるといいですね。

We yielded to her demand.
私たちは彼女の要求に屈した。

She yielded to temptation and ate a piece of cake.
彼女は誘惑に屈して、ケーキをひとつ食べた。

I won’t yield to such a rule.
私はそんな規則に従うつもりはない。

意味その2 「…を譲る」

ふたつめの意味は、「…に譲る」です。今度は、もとの「生み出す、もたらす」から「相手に何らかをもたらす」と考えてみると、「…を譲る」となります。なお、地位や権利、優位性を譲る場合によく使われますよ。

She doesn’t yield to that opinion.
彼女はその意見を譲らない。

We will not yield an inch to each other.
私たちはお互いに譲るつもりはない。

He yields to no man in zeal.
彼は熱心さにおいては誰にも譲らない。

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