
すべてを記号に変換しよう

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いままで全て式を言葉で表現してきましたが、数式は慣例的にアルファベットと記号で表現する決まりになっています。数学嫌いの人には嫌かもしれませんが、慣れるとこっちの方がわかりやすいので今まで出てきたものを全てアルファベットに置き換えましょう。ここで注意したいのはdという記号で、これは凄く小さいことを表しdxで微小なxという意味になります。
一般的な運動方程式の表記

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では一般的な表現を使って運動方程式を表してみましょう。一般的な表記では普通の×が省略されることに注意してください。よってこの式は力は質量と加速度を掛けたものに等しく、それは質量と速度を時間で微分したものを掛けたものに等しく、またそれは質量と位置を時間で2回微分したものを掛けたものに等しいという意味です。微分が方程式に含まれている式を微分方程式といいます。
微分と積分

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微分がでてきたので積分にも触れておきます。基本的には微分の逆演算が積分になりです。つまり、位置の時間微分が速度で速度の時間微分が加速度ですので、加速度の時間での積分が速度になり速度の時間での積分が位置になります。細かいことをいえば積分には不確定性があったりするのですが、基本的なイメージとしては微分の逆だと考えて問題ありません。
運動方程式を解く

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最後に運動方程式を解いておきましょう。微分方程式から微分を消去することを微分方程式を解くといいます。微分方程式を解くには基本的に積分しなければなりません。簡単のために力は定数Fcとします。v0は初めの速度、x0は初めの位置です。上から下の式に変形するには時間で積分、下から上の式に変形するには時間で微分します。
古典力学の広大な世界へ
力と運動と題して古典力学の基礎について解説しました。古典力学とは現代力学から量子論と相対論を抜いたものですが、我々が日常的に目にする運動のほとんど全ては古典力学の範囲で解析できます。運動は位置と速度と加速度で記述できること、運動方程式は力と加速度が比例することを表現していること、運動方程式は微積分を使って解析できることを説明しました。
これらのことが理解できましたら、古典力学がいったい何をやっているかを理解することが比較的容易にできるはずです。この記事で学んだ知識を持って是非古典力学の広大な世界に足を踏み入れてみてください。