この記事では英語の熟語「as well as ...」について解説する。

端的に言えばこの熟語の意味は「~と同様に」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元学習塾講師で難関国私立高校受験対策が専門のwhite_sugarを呼んです。一緒に「as well as ...」の意味や例文を見ていきます。

ライター/white_sugar

学習塾講師。難関国私立高校受験対策英語専門に指導。指導実績は開成高校を筆頭に国立大付属高校、早慶等多数。

熟語「as well as ...」の意味は?

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「as well as...」を最初に習うのは、中学校で比較表現を学習するときですね。「~と同じくらい上手に」という訳です。それから「同様に」、「~だけでなく」、「~する範囲では」と全部で4つの使い方がありますので、各用法の説明と例文、それから言い換えについて学習していきましょう。

意味その1 「~と同じくらい上手に」

先ほど紹介したように、もっとも基本的な用法が(1)の例文です。wellは副詞なので、「good+名詞」を使った書き換えも可能。ただし、その場合にはasとasの間に名詞も一緒に挟むこと、名詞の直前に冠詞「a/an」をつけるという細かいルールが存在します。

(2)のように否定語を伴う場合には「(比較対象)ほど上手には~ない」という意味です。「同じくらい上手ではない/下手だ」という意味にはなりませんので注意しましょう。

(3)のようにno otherのつく名詞やnobody、nothingを使用すると最上級の意味に言い換えられます

(1)Mary cooks as well as her mother.
メアリーはお母さんと同じくらい料理が上手だ。

→Mary is as good a cook as her mother (is).

(2)Tom can't swim as well as Jack.
トムはジャックほど上手には泳げない。

→Jack can swim better than Tom.
ジャックはトムよりも上手に泳ぐ。

(3)No one in this class can swim as well as Jack.
このクラスの誰も、ジャック程上手には泳げない。

→Jack can swim better than any other student in this class.
ジャックはこのクラスの誰よりも上手に泳げる。

→Jack can swim the best in this class.
ジャックがこのクラスで一番上手に泳げる。

意味その2 「~と同様に」

接続詞的な語法で、(1)がスタンダードな例文です。

(2)は「~と同じくらい上手に」の用法と区別がつきません。厳密に聞かれたとしても、ネイティヴの人たちですら困ってしまいます。しかし、意味そのものも大して変わらないので、深く考えなくてもよいでしょう。

(3)のように等級比較を使うとバリエーション豊かな書き換えができますよ。

(1)Mark has been to China as well as Jane has.
ジェーン同様にマークも中国に行ったことがあるよ。

(2)Mary can play the piano as well as you.
あなた同様、メアリーもピアノが弾けます。

(3)I got up early as well as you did.
君と同じように、僕も早起きしたよ。

→I got up as early as you (did).
僕は君と同じくらい早起きしたよ。

\次のページで「意味その3「~だけでなく」」を解説!/

意味その3「~だけでなく」

高校入試で頻繁に問われる用法です。「A as well as B」の形で用いられ、「BだけでなくAも」という意味。先に登場する「A」にウェイトを置いた表現です。

(1)には書き換えで頻出パターンを集めてみました。「not only A but (also) B」は後半で登場するBにウェイトが掛かった表現です。ですので「as well as...」を使用したときとA,Bの単語の位置が入れ替わることに注意しましょう。

また、結局「英語とフランス語が話せる」ことには変りないので、「both A and B」と表記することも可能です。こちらは「AもBも両方」という意味なので、どちらかにウェイトが偏っているわけではありません。語順はどちらが先に来ても構いません。

(2)は主語に「as well as...」が来た場合の動詞に注目してほしくて用意しました。ウエイトが掛かっている方の名詞に合わせて動詞を選択します。「both」を使う場合には、複数扱いです。

(1)My sister speaks English as well as French.
私の姉はフランス語だけでなく英語も話す。

→My sister speaks not only French but (also) English.

→My sisiter speaks both English and French.
私の姉は英語もフランス語も話す。

(2)I as well as Mary am a student.
メアリーだけでなく私も学生だ。

→Not only Mary but also I am a student.

→Both Mary and I are students.

意味その4「~の限りでは、範囲では」

自分の知識や記憶の範囲内を示すときに使用します。「as far as...」と書き換えが可能です。

(1) We first met at that restaurant as well as I remember.
覚えている限りでは私たちが初めてであったのはあのレストランだ。

→We first met at that restaurant as far as I remember.

(2)As well as I know, she is an actress, not a singer.
私の知る限りでは、彼女は女優であって歌手ではない。

→As far as I know, she is an actress, not a singer.

「as long as...」と書き換えは可能?

「~する限り」という訳出だと「as long as...」も候補に挙がりますが、こちらとの書き換えはできません。「as long as...」は「条件」を意味するからで、「~さえすれば」と押さえておいた方が混乱しないでしょう。こういった使い方は「as well as」にはありません。せっかくですので「as long as...」の使い方もご紹介します。

以下のように「only if」との書き換えが可能です。注意すべきは「if only」としないこと。これはいわゆる仮定法という文法で、現在や過去の事実に反することを述べる用法です。単語が入れ替わっただけで意味も文法も間違ってしまいます。

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I'll buy you a new video game as long as you get a good mark.
成績さえよければ、新しいゲームを買ってあげるからね。

→I'll buy you a new video game only if you get a good mark.

熟語「as well as...」を使いこなそう

この記事では熟語「as well as...」の使用例や、他の表現での言い換えパターンを説明しました。意味が4つもあり、しかもそれぞれ言い換えが異なるため、一つ一つ丁寧に押さえておくことが肝心です。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】1分でわかる!「as well as …」の意味・使い方・例文は?専門家と学ぶ英語主要熟語 – Study-Z
英語の熟語

【英語】1分でわかる!「as well as …」の意味・使い方・例文は?専門家と学ぶ英語主要熟語

この記事では英語の熟語「as well as …」について解説する。

端的に言えばこの熟語の意味は「~と同様に」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元学習塾講師で難関国私立高校受験対策が専門のwhite_sugarを呼んです。一緒に「as well as …」の意味や例文を見ていきます。

ライター/white_sugar

学習塾講師。難関国私立高校受験対策英語専門に指導。指導実績は開成高校を筆頭に国立大付属高校、早慶等多数。

熟語「as well as …」の意味は?

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「as well as…」を最初に習うのは、中学校で比較表現を学習するときですね。「~と同じくらい上手に」という訳です。それから「同様に」、「~だけでなく」、「~する範囲では」と全部で4つの使い方がありますので、各用法の説明と例文、それから言い換えについて学習していきましょう。

意味その1 「~と同じくらい上手に」

先ほど紹介したように、もっとも基本的な用法が(1)の例文です。wellは副詞なので、「good+名詞」を使った書き換えも可能。ただし、その場合にはasとasの間に名詞も一緒に挟むこと、名詞の直前に冠詞「a/an」をつけるという細かいルールが存在します。

(2)のように否定語を伴う場合には「(比較対象)ほど上手には~ない」という意味です。「同じくらい上手ではない/下手だ」という意味にはなりませんので注意しましょう。

(3)のようにno otherのつく名詞やnobody、nothingを使用すると最上級の意味に言い換えられます

(1)Mary cooks as well as her mother.
メアリーはお母さんと同じくらい料理が上手だ。

→Mary is as good a cook as her mother (is).

(2)Tom can’t swim as well as Jack.
トムはジャックほど上手には泳げない。

→Jack can swim better than Tom.
ジャックはトムよりも上手に泳ぐ。

(3)No one in this class can swim as well as Jack.
このクラスの誰も、ジャック程上手には泳げない。

→Jack can swim better than any other student in this class.
ジャックはこのクラスの誰よりも上手に泳げる。

→Jack can swim the best in this class.
ジャックがこのクラスで一番上手に泳げる。

意味その2 「~と同様に」

接続詞的な語法で、(1)がスタンダードな例文です。

(2)は「~と同じくらい上手に」の用法と区別がつきません。厳密に聞かれたとしても、ネイティヴの人たちですら困ってしまいます。しかし、意味そのものも大して変わらないので、深く考えなくてもよいでしょう。

(3)のように等級比較を使うとバリエーション豊かな書き換えができますよ。

(1)Mark has been to China as well as Jane has.
ジェーン同様にマークも中国に行ったことがあるよ。

(2)Mary can play the piano as well as you.
あなた同様、メアリーもピアノが弾けます。

(3)I got up early as well as you did.
君と同じように、僕も早起きしたよ。

→I got up as early as you (did).
僕は君と同じくらい早起きしたよ。

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