「助燃性」と「可燃性」燃焼に関わるワードを元塾講師がわかりやすく解説
その通りです。酸化の実験で考えた場合、酸化されるもの(燃えるもの・燃やされるもの)が可燃性物質であり、酸素こそが助燃性物質といえます。
3.実験で理解を深める
実際の実験で可燃性物質・助燃性物質について考えてみましょう。
「酸素は酸化を促すものなのはわかる。でも酸素自体は本当に燃えていないの?」と思う人も多いかもしれません。そこで2つの実験を比較してみましょう。
3-1.可燃性物質の代表:水素
水素は可燃性気体の代表です。水素は水上置換法を使って捕集すべきことは既に解説済みですが、それは水素が可燃性の高い物質であることが1つの理由でした。
試験管に水素を集めて火のついた線香を近づけた場合、ポンと音がして燃え、試験管内全体で反応が起こるのがわかるでしょう。この実験からも、水素自体が火と反応しやすいこと、燃えやすい可燃性物質であることがわかりますね。
3-2.助燃性物質の代表:酸素
助燃性物質の代表として覚えておきたいのは酸素です。物質が燃えるためには酸素が必要であることから酸素自体が燃えていると思われがちですが、実はそうではありません。
試験管に酸素を集めて火のついた線香を近づけた場合、火が大きくなるのがわかるでしょう。しかし試験管全体に火が広がるわけではありませんよね。仮に酸素そのものが燃えている場合、水素のように試験管全体で反応が起こるはずではないでしょうか。
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