

受験において暗記するべきものというのは膨大で、だからこそ大変だ。社会や理科など、暗記しなければならない物が多い科目というのはやろうとするだけで気が滅入るよな。でもそんな暗記を効率化させる魔法のテクニックがある。
今回は「ドラゴン桜式暗記法」を現役東大生にしてStudy-Z編集長の西岡と紹介していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/西岡壱誠
現役東大生、作家、Study-Z編集長。ドラゴン桜のコンテンツ監修も行っており、ドラゴン桜の受験理論を深く知る一人。
まずは「ドラゴン桜式・暗記法」をチェック!
ドラゴン桜の中で「多くの知識を覚えられるノートテクニック」を紹介している話があります。まずはこの漫画を読んでみてください。



















ドラゴン桜式「暗記法」の要点はこれだ!
いかがでしたか?「関連付け」と「強調」を使うことで、多くの事柄を暗記できる。これを意識してノートを作ることができれば膨大な量を暗記できるので、この2つを大切なこととして認識しておこう、というような説明がされていましたね。
「関連付け」……1つ1つを単発で覚えるのではなく、流れやストーリーを理解したり、関連性を理解することで覚えやすくするテクニック
「強調」……重要だと思われるところに絵を描いたり図を描いたりすることで、視覚的にも覚えやすくするテクニック
この2つのテクニックは、東大生の中でも非常に意識する人が多いです。どうしてそんなに重要なのかをお話しする前に、みなさんには人間の記憶のプロセスについてお話ししなければなりません。実は、この「関連付け」と「強調」というのは、私たちが知らず知らずのうちに使っているテクニックだったりします。意識していなくても、実は毎日私たちはこの方法で暗記しているのです。

賢いやつの話を聞いてると「あれが~~だから〇〇だ」というように周辺情報から手繰り寄せて思い出してるようなことが多いな。つまりこの「関連付け」と「強調」を自然とやってのけてるんじゃないか?
関連付けと強調は、普段からよくやっている!?
例えば、みなさんが人の顔を覚えるとき、どのように覚えているか知っていますか?一人一人の顔を、個別で「〇〇くんの顔」「△△さんの顔」……という風には覚えているのではないかと思う人も多いと思うのですが、実は違います。一人一人の顔なんて、人間の脳は覚えていないのです。
人間の顔の覚え方の仕組み
実は、人間の脳の中にはあらかじめ、「男性の顔」というイメージが作られています。そしてそれを元に、「〇〇くんは鼻の形が少し特徴的で、こういう顔」と、個別の特徴のみを覚えておき、大元のイメージと個別の特徴とを掛け合わせていくことで、個別の顔を覚えているのだそうです。
「なんでそんなことを?」と思う人もいるかもしれませんが、よく考えればこのやり方が非常に合理的であるとわかります。例えば、個別で1000人以上の顔を覚えようとしてもすごく大変ですよね?非常に煩雑で大変な作業になってしまいます。
しかしそこで、大元になる「男性の顔」のイメージを覚えておき、個別の特徴という少ない暗記だけをしておけば、暗記量が少ないままに対応できるようになります。何人増えたとしても、特徴さえ押さえれば問題ない。そう考えると、とても合理的だとわかりますよね?
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