今回は「身近な化学反応」について勉強していこう。理系教科は特に苦手意識のある奴が多いよな。自分には関係ないと思わないで、面白いと思えるきっかけをつくっていくことが大切なんです。さあ、化学に詳しいライターAyumiと一緒に解説していきます。

ライター/Ayumi

理系出身の元塾講師。わかるから面白い、面白いからもっと知りたくなるのが化学!まずは身近な例を使って楽しみながら考えさせることで、多くの生徒を志望校合格に導いた。

1.何のために勉強するの?

興味があることはいくらでも覚えることができるのに、勉強となると面白くなくなって難しく考えてしまう人がほとんどでしょう。例えば、ゲームのキャラクターは名前も技も完璧に覚えられるのに歴史上の人物は…ということはありませんか?

どんな勉強も身近なものだと思えれば、学ぶことが楽しくなります。テストのための勉強は気が向かなくても、生活の一部として考えてみることで勉強する意欲が湧くこともあるでしょう。まずはその例について話をしてみますね。

1-1.損を減らすことができる

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数学の場合、基本的な計算ができれば十分だと思う人が多いでしょう。しかし数学ができる人ほど、日常の生活でも数学の知識を取り入れているのです。

例えばピザのMサイズとLサイズならどちらがお得なのかを計算したいとき、不要だと思っていた円の公式が必要になります。セールで服が安くなっていて、30%引きでいくらになるのか計算するときには割合の計算が必要です。どのくじが当たりやすいかを考えるには確率が便利ですね。

基本的な計算の仕方がわかっていても、数学的な考え方を知らなくては計算まで辿りつかないでしょう。数学が得意になるとお金の使い方が上手くなるかもしれませんよ。

1-2.自分をより成長させてくれる

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確かに日本にいれば英語を使う機会はすくないかもしれません。海外に旅行するときも、今どき翻訳アプリがあれば問題ないと思う人も多いかもしれませんね。

しかし少し考えてみてください。英語に限らず、他の言語が少しわかるだけでもカッコイイですよね。海外に好きなアーティストや俳優がいれば、本人の声で、本人の伝えたいニュアンスのまま意味を理解することができます。海外旅行のハードルは下がり、友達がたくさんできるかもしれません。

もちろんペラペラになる必要はありません。それでも日本語以外のコンテンツを見ることができるのであれば、あなたの世界は確実に広がります。

1-3.生活をもっと便利にできる

それでは化学はどうでしょう。日常で実験をすることなんて、特別な職業に就いていない限りほぼありません。化学式なんかわからなくても困らないと思っている人は多いでしょう。

化学を学ぶことのメリットは、日常をより便利で快適なものにできるという点です。身近には化学式では表せない化学もたくさんあります。実験や薬品を用いるもの以外にも、生活に関わる化学変化や反応を知ることで化学というものがより身近なものに感じられるようになるのです。

自分の興味のあるもの、好きなものをきっかけにすることで、勉強を楽しめるようになるといいですね。

\次のページで「2.衣食住に関わる化学」を解説!/

2.衣食住に関わる化学

誰もが生活していくうえで欠かすことのできない衣食住に、化学反応は密接に関わっています。それぞれ具体例を挙げてみましょう。

2-1.衣服

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衣食住の衣に関わる家事といえば洗濯ですよね。通常の洗濯で汚れが落ちなかったとき、大活躍するのが漂白剤です。漂白剤と一口に言っても、汚れの原因や衣類の材質に応じてタイプを使い分ける必要があるのをご存知でしたか?

一般的に広く用いられるのは酸化型漂白剤で、汚れの原因を酸化させることでシミや黄ばみを落とす効果があります。さらに、白物だけでなく色柄物にも使える酸素系漂白剤、より漂白効果の高い白物のみに使える塩素系漂白剤と分類されるのです。また、鉄分や赤土などの酸化物由来の汚れを落としたい場合には、これらを還元させることで汚れを落とす還元型漂白剤が有効とされています。

酸化・還元といえばカイロやさび、金属を使った実験を想像しがちですが、洗濯にも活かされているのがわかりますね。

2-2.食事

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続いては衣食住の食、料理に関する化学について見ていきましょう。美味しい料理を作るために欠かせない化学反応といえばメイラード反応です。これを理解することで、料理のスキルが向上すること間違いありませんよ。

メイラード反応とは加熱による糖とアミノ酸の反応で、これにより食品は茶色く色付き香りを増すというものです。トースト、ステーキ、カラメル、ご飯のおこげなどがこれに当たります。調理失敗による焦げとは異なり、美味しそうな色合いと香ばしい香りが想像できませんか?

加熱といえば燃焼で、最後まで反応させる、燃やしきるというのが学校で学ぶ化学では定番ですよね。生活の中では、食べ物を美味しく食べるための方法として化学反応を用いていたことがわかるでしょう。

2-3.居住

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最後は衣食住の住、住まいに関する化学を見てみましょう。快適な室内環境にジメジメは大敵ですよね。靴箱やクローゼットは換気しにくく日が当らないこともあり、湿っぽい空気がこもりがちです。そんなときに活躍するのが除湿剤ですよね。

使い始めは容器に白い粒が入っていますが、時間が経つと液体に変わるというタイプがよく市販されています。これは除湿剤に含まれる塩化カルシウムが空気中の水を吸収し、水和物と呼ばれる水分子を含んだ物質を生成する反応を利用したものです。湿気を取り除くことで嫌な臭いが軽減し、防カビ効果にもつながりますね。

水が関係する実験といえば、直接液体の水を用いたり、反応によって水が生成するものがありましたね。このように時間をかけて空気中の水分と反応するものもあることを覚えておきたいですね。

\次のページで「「知りたい」は身近なものへの興味から生まれる」を解説!/

今回は身近な化学反応ということで、衣食住に関係する化学について解説しました。食事を消化・吸収してエネルギーに変えるのも化学反応です。化学反応はモノだけでなく人の体内でも起こっています。これは生物にも関わる内容になってきますね。

身近な疑問を考えてみたとき、化学の知識が解決の糸口になってくれることも多いでしょう。「なぜ?」という疑問を持つことが、あなたの成長するきっかけになってくれそうですね。

「知りたい」は身近なものへの興味から生まれる

化学反応式だったり薬品を使った実験だったり、自分とは関係ないものとして考えてしまいがちですね。しかし衣食住といった誰もが普通に経験している生活の中でも、あなたの身体の中でも、常に化学反応は起こっています。

何事も興味があるから知りたくなるし、面白いと思えるものです。これがさらに学び・理解・興味へと良い循環を作ってくれるでしょう。この最初のきっかけとして、身近な化学を考えられるといいですね。

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化学物質の状態・構成・変化理科

身近な化学反応をもっと楽しもう!酸化・還元・メイラード反応も元塾講師が簡単にわかりやすく解説

今回は「身近な化学反応」について勉強していこう。理系教科は特に苦手意識のある奴が多いよな。自分には関係ないと思わないで、面白いと思えるきっかけをつくっていくことが大切なんです。さあ、化学に詳しいライターAyumiと一緒に解説していきます。

ライター/Ayumi

理系出身の元塾講師。わかるから面白い、面白いからもっと知りたくなるのが化学!まずは身近な例を使って楽しみながら考えさせることで、多くの生徒を志望校合格に導いた。

1.何のために勉強するの?

興味があることはいくらでも覚えることができるのに、勉強となると面白くなくなって難しく考えてしまう人がほとんどでしょう。例えば、ゲームのキャラクターは名前も技も完璧に覚えられるのに歴史上の人物は…ということはありませんか?

どんな勉強も身近なものだと思えれば、学ぶことが楽しくなります。テストのための勉強は気が向かなくても、生活の一部として考えてみることで勉強する意欲が湧くこともあるでしょう。まずはその例について話をしてみますね。

1-1.損を減らすことができる

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数学の場合、基本的な計算ができれば十分だと思う人が多いでしょう。しかし数学ができる人ほど、日常の生活でも数学の知識を取り入れているのです。

例えばピザのMサイズとLサイズならどちらがお得なのかを計算したいとき、不要だと思っていた円の公式が必要になります。セールで服が安くなっていて、30%引きでいくらになるのか計算するときには割合の計算が必要です。どのくじが当たりやすいかを考えるには確率が便利ですね。

基本的な計算の仕方がわかっていても、数学的な考え方を知らなくては計算まで辿りつかないでしょう。数学が得意になるとお金の使い方が上手くなるかもしれませんよ。

1-2.自分をより成長させてくれる

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確かに日本にいれば英語を使う機会はすくないかもしれません。海外に旅行するときも、今どき翻訳アプリがあれば問題ないと思う人も多いかもしれませんね。

しかし少し考えてみてください。英語に限らず、他の言語が少しわかるだけでもカッコイイですよね。海外に好きなアーティストや俳優がいれば、本人の声で、本人の伝えたいニュアンスのまま意味を理解することができます。海外旅行のハードルは下がり、友達がたくさんできるかもしれません。

もちろんペラペラになる必要はありません。それでも日本語以外のコンテンツを見ることができるのであれば、あなたの世界は確実に広がります。

1-3.生活をもっと便利にできる

それでは化学はどうでしょう。日常で実験をすることなんて、特別な職業に就いていない限りほぼありません。化学式なんかわからなくても困らないと思っている人は多いでしょう。

化学を学ぶことのメリットは、日常をより便利で快適なものにできるという点です。身近には化学式では表せない化学もたくさんあります。実験や薬品を用いるもの以外にも、生活に関わる化学変化や反応を知ることで化学というものがより身近なものに感じられるようになるのです。

自分の興味のあるもの、好きなものをきっかけにすることで、勉強を楽しめるようになるといいですね。

\次のページで「2.衣食住に関わる化学」を解説!/

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