化学

中和と塩を定義から現役理系大学生ライターが詳しくわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今日は中和と塩についてだ。中和と聞くと、水ができる反応というイメージを持っている人も多くないと思うが、中和と塩を正しく理解しているか?

今日は中和と塩について定義から、化学に詳しいライターどみにおんと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/どみにおん

化学に詳しい現役大学生。学生時代は化学の参考書を読み漁った。

そもそも「中和」とか「塩」って何?

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皆さんは中和と聞くと、H+とOH-が反応してH2Oになって、H20ではない方の生成物が塩というふうなイメージを持っているかもしれません。

しかし、実際には少し異なっているので、最初にそれについて説明していこうと思います。

もちろん、そもそも中和って何?塩って何?という方にも向けて、中和と塩の定義から詳しく見ていきましょう!

中和って何?

まず、中和の定義から見ていきましょう。

中和というのは、酸性物質と塩基性物質が反応して、それぞれの性質が打ち消し合われることをさします。そのため、皆さんが持っているかもしれない、水素イオンと水酸化物イオンが反応して水になる、とイメージは少しだけ異なっているということなんですね。

皆さんもよく知っている反応で見てみましょう。

HCl+NaOH→NaCl+H2O

この反応は確かに水が生成しています。ただ、この反応はどうでしょうか。

NH3+HCl→NH4Cl

塩基性物質と酸性物質がそれぞれの性質を打ち消しあっているのにも関わらず、水が生成していませんね。

塩って何?

先ほど述べたように、塩は中和する時にできる水ではない方の生成物というイメージがある人も少ないないと思います。

これは、間違ってはいませんが、少し不十分なんです。

塩の定義を見ていきましょう。

塩というのは、イオン結合性の化合物のうち、水酸化物と酸化物を除いたものなんですね。

これがどういうことかは、次の章で詳しく見ていきましょう!

塩の生成について

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塩というのは、中和反応によっても生成しますが、それだけではないんですね。

全部で7種類の反応によって塩が生成するんです。

一つずつ見ていきましょう。

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塩の生成について頭の中でしっかり整理することはとても大事だ。入試問題で、7種類の反応をしっかり判別できるかを問われることがよくあるぞ。

塩の生成について

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非金属元素を酸化すると酸性酸化物になり、酸性酸化物が水と反応すると酸になります。

対して、金属元素を酸化すると塩基性酸化物になり、塩基性酸化物が水と反応すると塩基になるんですね。

これを頭にに入れると、全ての反応が考えられるんですね。

 

\次のページで「塩の生成の反応の種類」を解説!/

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