この記事では英語の熟語「be obliged to ○○」について解説する。

端的に言えばこの熟語の意味は「~する義務を負う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元学習塾講師で難関高校対策を専門にするライターwhite_sugarを呼んです。一緒に「be obliged to ○○」の意味や例文を見ていきます。

ライター/white_sugar

元学習塾講師。難関国私立高校受験対策英語専門に指導。指導実績は開成高校を筆頭に国立大付属高校、早慶等多数。

熟語「be obliged to ○○」の意味は?

image by iStockphoto

「be obliged to ○○」は受動態の形になっていますね。原形であるobligeには大きく2つの意味があります。

ひとつは「~に義務を負わせる、~に余儀なく…させる」です。もうひとつは「~に恩義を施す、~に親切にする」という意味。

それぞれが受け身の形になるので、「be obliged to ○○」にも大きく二つの意味があることになります。

意味その1 「○○する義務を負わされる、○○するほかない、仕方なく○○する」

obligeのひとつ目の意味を受け身にしたものです。強制の意味合いが強いですが、力づくで押さえられるというよりは、他に選択肢がなくて…というニュアンスになります。とてもフォーマルな表現なので、法律文書や契約書、商品の取扱説明書などにも登場しますからね。その時にはshallとともに使われることが多いですよ。この用法ではtoの後ろに動詞の原形を使いましょう。

同じような意味を持つ表現としては「be compelled to ○○」や「be forced to ○○」を使用することもあります。ただ、強制度合いに強弱があり、oblige<compel<forceの順に意味が強くなるので知っておいてください。例文2と例文3を見比べると、感覚的にニュアンスがつかめると思います。

 

1.Alice doesn't like a party but she is obliged to attend tonight.
アリスはパーティーが好きではなかったが、今夜は仕方なく出席している。

2.The citizens are obliged to pay taxes.
市民は税を支払う義務を負わされている(負う)。 

3.The people in that country were forced to pay heavy taxes.
その国の人々は重税を支払う義務を負わされていた。

意味その2 「○○に感謝する」

toの後ろに名詞(大半が人ですが)を置くと、「○○に感謝をする」という意味になりますよ。「Thank you」よりもはるかにフォーマルですし、小説などでは「恩に着る」などと訳すこともあります。場合によってはちょっと大仰に感じそうですよね。しかし、相手と適切な距離をとりつつ非常に礼儀正しく振舞いたい場合には欠かせない言い回しです。

場合によっては「助かります」や「嬉しいです」と訳しても違和感がありません。もともとが固く、やや大げさな表現なのでmuchなどで修飾すると「恐れ入る」という意味にもなります。

感謝を述べるフォーマルな表現に「appreciate」もありますが、こちらは目的語に「人」ではなく「物事」を当てはめるので、使い間違いに注意。よくあるのが「appreciate you」としてしまうミスです。例文のようにはっきりと物事を当てはめられる時はいいですが、漠然と感謝を示すときはどうしたらいいか。「I appreciate it.」と代名詞itを使って逃げてしまうことも可能です。

1.Leave it to me. Go ahead!―I'm obliged to you!
俺に任せろ、先に行け!―恩に着る!

2.I'll be really obliged to you if you come with me.
ご一緒していただけるのなら、とても嬉しいのですが。

3.She appreciates what her father has done for her.
彼女は父親が娘のためにしてきてくれたことに感謝をしている。

\次のページで「熟語「be obliged to ○○」を使いこなそう」を解説!/

熟語「be obliged to ○○」を使いこなそう

旅行やちょっとしたお買い物ではなかなか使う機会がありません。そういった意味では優先度は低いと言えます。しかし、仕事でグローバルに活躍したいなら外せない表現ではありますから、世界に羽ばたくあなたはしっかりと押さえてくださいね。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】1分でわかる!「be obliged to ○○」の意味・使い方・例文は?専門家と学ぶ英語主要熟語 – Study-Z
英語の熟語

【英語】1分でわかる!「be obliged to ○○」の意味・使い方・例文は?専門家と学ぶ英語主要熟語

この記事では英語の熟語「be obliged to ○○」について解説する。

端的に言えばこの熟語の意味は「~する義務を負う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元学習塾講師で難関高校対策を専門にするライターwhite_sugarを呼んです。一緒に「be obliged to ○○」の意味や例文を見ていきます。

ライター/white_sugar

元学習塾講師。難関国私立高校受験対策英語専門に指導。指導実績は開成高校を筆頭に国立大付属高校、早慶等多数。

熟語「be obliged to ○○」の意味は?

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「be obliged to ○○」は受動態の形になっていますね。原形であるobligeには大きく2つの意味があります。

ひとつは「~に義務を負わせる、~に余儀なく…させる」です。もうひとつは「~に恩義を施す、~に親切にする」という意味。

それぞれが受け身の形になるので、「be obliged to ○○」にも大きく二つの意味があることになります。

意味その1 「○○する義務を負わされる、○○するほかない、仕方なく○○する」

obligeのひとつ目の意味を受け身にしたものです。強制の意味合いが強いですが、力づくで押さえられるというよりは、他に選択肢がなくて…というニュアンスになります。とてもフォーマルな表現なので、法律文書や契約書、商品の取扱説明書などにも登場しますからね。その時にはshallとともに使われることが多いですよ。この用法ではtoの後ろに動詞の原形を使いましょう。

同じような意味を持つ表現としては「be compelled to ○○」や「be forced to ○○」を使用することもあります。ただ、強制度合いに強弱があり、oblige<compel<forceの順に意味が強くなるので知っておいてください。例文2と例文3を見比べると、感覚的にニュアンスがつかめると思います。

 

1.Alice doesn’t like a party but she is obliged to attend tonight.
アリスはパーティーが好きではなかったが、今夜は仕方なく出席している。

2.The citizens are obliged to pay taxes.
市民は税を支払う義務を負わされている(負う)。 

3.The people in that country were forced to pay heavy taxes.
その国の人々は重税を支払う義務を負わされていた。

意味その2 「○○に感謝する」

toの後ろに名詞(大半が人ですが)を置くと、「○○に感謝をする」という意味になりますよ。「Thank you」よりもはるかにフォーマルですし、小説などでは「恩に着る」などと訳すこともあります。場合によってはちょっと大仰に感じそうですよね。しかし、相手と適切な距離をとりつつ非常に礼儀正しく振舞いたい場合には欠かせない言い回しです。

場合によっては「助かります」や「嬉しいです」と訳しても違和感がありません。もともとが固く、やや大げさな表現なのでmuchなどで修飾すると「恐れ入る」という意味にもなります。

感謝を述べるフォーマルな表現に「appreciate」もありますが、こちらは目的語に「人」ではなく「物事」を当てはめるので、使い間違いに注意。よくあるのが「appreciate you」としてしまうミスです。例文のようにはっきりと物事を当てはめられる時はいいですが、漠然と感謝を示すときはどうしたらいいか。「I appreciate it.」と代名詞itを使って逃げてしまうことも可能です。

1.Leave it to me. Go ahead!―I’m obliged to you!
俺に任せろ、先に行け!―恩に着る!

2.I’ll be really obliged to you if you come with me.
ご一緒していただけるのなら、とても嬉しいのですが。

3.She appreciates what her father has done for her.
彼女は父親が娘のためにしてきてくれたことに感謝をしている。

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