「不定詞の副詞的用法」というタイトルを見ただけで、不安になる人もいるかもしれない。しかし、「不定詞」とはどういうことか、「副詞的」とはどういうことかを正しく理解しておけば、たいしたことはない。その役割から文の構造をつかめば大丈夫です。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

不定詞「副詞的用法」の基本

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不定詞「副詞的用法」とは、そもそもどんなものなのか、他の用法にどんなものがあるのかを解説します。さらに、代表的な例を見ながら、文の構造をチェックしていきましょう。

不定詞「副詞的用法」とは?

不定詞とは、「to + 動詞の原形」で表現する文法です。副詞的用法の場合は、「〜ために、〜しに」などと訳すのが一般的で、「副詞的」という通り主に動詞を修飾します。

副詞的用法の他に2つの用法があるので、以下を確認しておきましょう。

 1.名詞的用法 :「〜すること」と訳し、to 以下が名詞のかたまりとなる。
  I want to be a doctor.(私は医師になりたい)→なることを望む

 2.形容詞的用法:「〜するための、〜すべき」と訳し、名詞の後ろから名詞を修飾する。
  He has a lot of work to do today.(彼は今日すべき仕事がたくさんある)

 3.副詞的用法 :「〜ために、〜しに」と訳し、動詞など名詞以外の修飾をする。
  Tom went to the library to read the books.(トムは本を読むために図書館へ行った)

代表的な<目的>を表す表現

不定詞「副詞的用法」には、さまざまな表現方法があります。そのうち、よく使われる表現である<目的>の文で副詞的用法の文の構造を確認しましょう。

 She studies hard to pass the exam.(彼女は試験に合格するために一生懸命勉強している)

「to pass the exam(試験に合格するために)」の部分が動詞の「studies(勉強している)」を修飾しているため、不定詞「副詞的用法」となります。この場合、「studies」の<目的>を表していますね。

\次のページで「いろいろな不定詞「副詞的用法」」を解説!/

いろいろな不定詞「副詞的用法」

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不定詞「副詞的用法」は、他の用法に比べてバリエーションがたくさんあります。よく出てくる表現のほか、さらにレベルアップするために必要な表現に分けて見ていきましょう。

よく使う<結果><感情>

よく使う表現として<結果>と<感情>があります。それぞれ、例文を交えながら特徴や文の構造を見ていきましょう。

<結果> 文全体の述部に対して、to以下が結果を表す表現

 She came home to find that her sister was out.(彼女が家に帰ると姉が外出していた。)

文全体の動詞「came」に対して、「to find 〜」が結果を示しています。訳し方も「姉が外出していることがわかるために家に帰った」わけではありませんから、「帰った結果、〜がわかった」となりますね。

<感情> 文全体の述部が感情を表す語の場合に、to以下が感情の原因を表す表現

 He was happy to hear that.(彼はそれを聞いてうれしかった)

文全体の述部の「was happy」が感情を表しており、「to hear that」が感情の原因を示しています。基本の訳にあったように「〜して」と訳すとピッタリです。

<難易度><判断の根拠>を学んでレベルアップ

次は、少しレベルアップして<難易度>や<判断の根拠>について見ていきましょう。

<難易度> to以下の事柄について、文全体の述部の形容詞で難易度を表す場合

 This book is easy to read.(この本は読みやすい)

「to read」の難易度を「easy」が示しています。また、形式主語のitを使って「It is easy to read this book.」と表現することもできますよ。

<判断の根拠> 断定した内容について、to以下でその根拠を示す場合

 He must be a singer to sing very well.(とても上手に歌うなんて彼は歌手であるに違いない)

「He must be a singer」と判断した根拠が「to sing very well」です。断定した内容なので、「must」や「cannot」などの助動詞や感嘆文でもよく使われます。

副詞的用法の基本を知り、さまざまな表現を身につけよう

これまで不定詞「副詞的用法」について見てきました。ほかの用法とも比較しながら見分けられるといいですね。とくに副詞的用法の訳し方は、代表例文の<目的>を基本形として覚えておきましょう。

「いろいろな表現」では、さまざまな表現を解説しました。副詞的用法は、ほかの用法に比べて表現の種類が多いので、それぞれの表現を細かく見ておくといいですね。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】現役塾講師が不定詞「副詞的用法」をわかりやすく解説!文の構造をつかんで副詞的用法をマスターしよう – ページ 2 – Study-Z
英語の勉強法

【英語】現役塾講師が不定詞「副詞的用法」をわかりやすく解説!文の構造をつかんで副詞的用法をマスターしよう

いろいろな不定詞「副詞的用法」

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不定詞「副詞的用法」は、他の用法に比べてバリエーションがたくさんあります。よく出てくる表現のほか、さらにレベルアップするために必要な表現に分けて見ていきましょう。

よく使う<結果><感情>

よく使う表現として<結果>と<感情>があります。それぞれ、例文を交えながら特徴や文の構造を見ていきましょう。

<結果> 文全体の述部に対して、to以下が結果を表す表現

 She came home to find that her sister was out.(彼女が家に帰ると姉が外出していた。)

文全体の動詞「came」に対して、「to find 〜」が結果を示しています。訳し方も「姉が外出していることがわかるために家に帰った」わけではありませんから、「帰った結果、〜がわかった」となりますね。

<感情> 文全体の述部が感情を表す語の場合に、to以下が感情の原因を表す表現

 He was happy to hear that.(彼はそれを聞いてうれしかった)

文全体の述部の「was happy」が感情を表しており、「to hear that」が感情の原因を示しています。基本の訳にあったように「〜して」と訳すとピッタリです。

<難易度><判断の根拠>を学んでレベルアップ

次は、少しレベルアップして<難易度>や<判断の根拠>について見ていきましょう。

<難易度> to以下の事柄について、文全体の述部の形容詞で難易度を表す場合

 This book is easy to read.(この本は読みやすい)

「to read」の難易度を「easy」が示しています。また、形式主語のitを使って「It is easy to read this book.」と表現することもできますよ。

<判断の根拠> 断定した内容について、to以下でその根拠を示す場合

 He must be a singer to sing very well.(とても上手に歌うなんて彼は歌手であるに違いない)

「He must be a singer」と判断した根拠が「to sing very well」です。断定した内容なので、「must」や「cannot」などの助動詞や感嘆文でもよく使われます。

副詞的用法の基本を知り、さまざまな表現を身につけよう

これまで不定詞「副詞的用法」について見てきました。ほかの用法とも比較しながら見分けられるといいですね。とくに副詞的用法の訳し方は、代表例文の<目的>を基本形として覚えておきましょう。

「いろいろな表現」では、さまざまな表現を解説しました。副詞的用法は、ほかの用法に比べて表現の種類が多いので、それぞれの表現を細かく見ておくといいですね。

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