不定詞の中でも「形容詞的用法」を苦手にする人は多い。この「形容詞的用法」のように、後ろから名詞を修飾する表現になじみにくいことが理由のひとつです。文の構造を知ることとあわせて、丁寧に日本語の訳をチェックすることで理解しやすくなる。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

不定詞「形容詞的用法」を知ろう

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不定詞「形容詞的用法」は、「to + 動詞の原形」で表す不定詞のひとつです。他の2つの用法と比べてどのような役割を持つのか、また、基本の形や日本語訳のポイントなどを確認しながら見ていきましょう。

不定詞「形容詞的用法」とは?

不定詞「形容詞的用法」は「to + 動詞の原形」で表し、「名詞的用法」「副詞的用法」「形容詞的用法」の3つの用法のうちのひとつです。「to」以下がどの語にかかっていて、どう訳すとよいかを考えることで文の構造をつかむことができますよ。

 名詞的用法 :「to」以下のかたまりそのものが名詞のかたまりになる

  My dream is to be a singer.(私の夢は歌手になることだ)

 副詞的用法 :動詞などを後ろから修飾する

  He went to the park to play tennis.(彼はテニスをするために公園に行った)

 形容詞的用法:名詞を後ろから修飾する

  I have a lot of things to do today.(私は今日すべきことがたくさんある)

不定詞「形容詞的用法」の基本

不定詞「形容詞的用法」は「to + 動詞の原形」で表しますが、直前の名詞の説明をする形で続きます。この場合、「〜すべき」や「〜するための」と説明部分を訳してから直前の名詞につなげますよ。

 There are many places to see there.(そこには見るべきたくさんの場所がたくさんある)

 I have a glove to play baseball.(私は野球をするためのグローブを持っている)

注意すべき不定詞「形容詞的用法」

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これまで不定詞「形容詞的用法」の基本を見てきました。ここからは、とくに注意が必要となる「to + 動詞の原形」のあとに前置詞が続くもの、「-thing」の名詞を修飾するものを見ていきましょう。

\次のページで「「to + 動詞の原形 + 前置詞」の形容詞的用法」を解説!/

「to + 動詞の原形 + 前置詞」の形容詞的用法

注意すべき使い方のひとつめは、形容詞的用法の後ろに「前置詞」がつながるパターン。もともと前置詞のあとに修飾すべき名詞があったと考えると、前置詞は残しておくべきということです。

 She has a lot of friends to talk with.(彼女は一緒に話す友達がたくさんいる)

この場合は、もともと「to talk with」の後ろに「a lot of friends」があったと考えると「with」は残しておきます。前置詞は名詞の前に置くので後ろに何もないと不自然に思えますが、本来はあるはずだったのですね。

「-thing + to + 動詞の原形」の形容詞的用法

注意すべき使い方のふたつめに、「-thing + to + 動詞の原形」があります。とてもよく使われる表現ですが、日本語訳に惑わされやすいこと、「-thing」を修飾する形容詞の位置が迷いやすいことから注意が必要です。

 I want to something to drink.(私は何か飲みがほしい)

「-thing」の訳にあたる日本語は「何か」と「物」の2箇所に分かれていること、「〜すべき」や「〜するための」という表現を使わないで登場することが多いことから迷いやすくなります。そのため「私は飲むための何かがほしい」という日本語訳に言い換えて理解するといいですね。

 I want to something cold to drink.(私は何か冷たい飲み物がほしい)

「-thing」の語を修飾する形容詞は、「-thing」の直後に置きますよ。この場合は、「to + 動詞の原形」の直前が名詞ではなくなるので語順で悩むかもしれませんが、「-thing」の用法を優先して考えて語順を整理しましょう。

文全体の構造を考えて不定詞「形容詞的用法」をマスターしよう!

不定詞「形容詞的用法」の基本や注意すべき使い方を見てきました。「形容詞的用法」は、他の「名詞的用法」「副詞的用法」との役割の違いや訳し方の違いを意識しながら学習することで理解が深まります。そのため、他の用法もしっかりチェックしておく必要がありますね。

注意すべき使い方では、「-thing」を含む文は語順の間違いが非常に多いので、なぜそうなるのかを理解した上で語順をつかんでおきましょう。

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【英語】現役塾講師が不定詞「形容詞的用法」をわかりやすく解説!基本と要注意の文を身につけてマスターしよう

不定詞の中でも「形容詞的用法」を苦手にする人は多い。この「形容詞的用法」のように、後ろから名詞を修飾する表現になじみにくいことが理由のひとつです。文の構造を知ることとあわせて、丁寧に日本語の訳をチェックすることで理解しやすくなる。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

不定詞「形容詞的用法」を知ろう

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不定詞「形容詞的用法」は、「to + 動詞の原形」で表す不定詞のひとつです。他の2つの用法と比べてどのような役割を持つのか、また、基本の形や日本語訳のポイントなどを確認しながら見ていきましょう。

不定詞「形容詞的用法」とは?

不定詞「形容詞的用法」は「to + 動詞の原形」で表し、「名詞的用法」「副詞的用法」「形容詞的用法」の3つの用法のうちのひとつです。「to」以下がどの語にかかっていて、どう訳すとよいかを考えることで文の構造をつかむことができますよ。

 名詞的用法 :「to」以下のかたまりそのものが名詞のかたまりになる

  My dream is to be a singer.(私の夢は歌手になることだ)

 副詞的用法 :動詞などを後ろから修飾する

  He went to the park to play tennis.(彼はテニスをするために公園に行った)

 形容詞的用法:名詞を後ろから修飾する

  I have a lot of things to do today.(私は今日すべきことがたくさんある)

不定詞「形容詞的用法」の基本

不定詞「形容詞的用法」は「to + 動詞の原形」で表しますが、直前の名詞の説明をする形で続きます。この場合、「〜すべき」や「〜するための」と説明部分を訳してから直前の名詞につなげますよ。

 There are many places to see there.(そこには見るべきたくさんの場所がたくさんある)

 I have a glove to play baseball.(私は野球をするためのグローブを持っている)

注意すべき不定詞「形容詞的用法」

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これまで不定詞「形容詞的用法」の基本を見てきました。ここからは、とくに注意が必要となる「to + 動詞の原形」のあとに前置詞が続くもの、「-thing」の名詞を修飾するものを見ていきましょう。

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