地学理科

「先カンブリア時代」ってどんな時代?地学マニアが5分で解説!

最古のプレートの沈み込みが起こるなど、地球のシステムができあがった

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地球で現存するもっとも古いものが、西オーストラリアで発見された44億年前のジルコン粒子です。ジルコンは地球のあらゆる環境でも耐えられる鉱物なので、今日まで残っています。

地球最古の岩石といわれているのが、現在より約40億年前に形成されたカナダのスレーブ安定地塊で見つかったアカスタ片麻岩です。しかし、変成作用が大きいため、あまり参考になりません。

当時の様子を知ることができる岩石としてデンマーク領のグリーンランド(カナダの北東の方にあるあの大きな島です)のイスア地域で見つかった約38億年前の堆積石があります。

この岩石は、液体の水があり侵食・運搬・堆積の作用が働いていて、海洋が形成されていたことを示す証拠となっているのですが、これを発見したのは日本の丸山茂徳らの研究でした。この堆積岩は同時におそらくその当時からプレートテクトニクスがあったであろうことを示しています。

太古代には最初の生命が誕生した

冥王代の終わりから原生代の初めにかけて生物が誕生したといわれています。最初に存在した生物は強い酸性や高温の水中でも生きられる嫌気性の生物だったと考えられており、太陽からの紫外線を避けて生活していたそうです。

直接的な生命の化石ではありませんが、38億年前のイスア地域の岩石には生物由来と思われる炭素が含まれていることがわかっています。

生命が確かに存在した直接的な証拠は、35億年前の岩石からオーストラリアで発見された堆積岩(チャート)から見つかっており、これは、長さ数十マイクロメートルのフィラメントに似た化石です。

現存しているバクテリアによく似た構造をしていますが、これは熱水排出孔や隕石由来のアミノ酸をもとにして誕生したのではないかといわれていて、熱水噴出孔では、高温高圧化の状況でメタンや硫化水素、アンモニアや水素を含む熱水が噴出していて、そこでアミノ酸が合成されたのではないかと考察されています。

太古代末から原生代には光合成をする生物が現れた!

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時代は下り、太古代の末、そして約27億年前の原生代に入るとシアノバクテリアなどが光合成を始めました。これらの生物は太陽からの光エネルギーを使って有機物を分解できるように進化したのです。

このシアノバクテリアが集まり炭酸カルシウムが堆積したものがストロマトライトで、今でもオーストラリアのシャーク湾で見ることができます。そして、我々ヒトのような酸素を利用して呼吸をする好気性の生物が現れ、嫌気性の生物は深海に追いやられました。

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まだ先カンブリア時代は続くが、ここまでで地球の歴史の約半分だから、いかに生物が苦労して進化してきたのかがわかるな。

地球が凍る!全球凍結(スノーボール・アース)とは?

原生代の初めには、地球が氷の塊のような全球凍結状態(スノーボール・アース)になりました。

このような状態は原生代初期(約23~22億年前)と後期(約7.5~6億年前)の2回起こっていることが確認されています。このことは当時の赤道付近の低緯度地域にも氷河の痕跡が残っていることからわかるのですが、全球凍結に至った詳しい経緯についてはわかっていません。

およそ23億年前に酸素の量が飛躍的に増大した!

約23億年前ころから酸素の量が飛躍的に増大し、海中の鉄と結びつき沈殿し、縞状鉄鉱層を形成しました。こんにち私たちが利用している鉄のほとんどはこの縞状鉄鉱層で採掘されたものです。そして、それと引き換えに酸素を嫌うウランの鉱床はこれ以後見られなくなりました。

そして、酸素が紫外線と反応してオゾンが形成され、オゾン層が形成されたのです。このおかげで今日の私たちは太陽からの強烈な紫外線から守られているのですね。

この酸素増加の要因は、光合成をおこなう生物の増殖だけではなく、生物の死骸などの有機物の分解に酸素が消費されなくなったこともあり、いったん炭素の循環から切り離された有機物は石油石炭となって私たちの暮らしを支えています。

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西岡壱誠