【物理】「コンデンサ」には「種類」がある!?理系大学院生が5分でわかりやすく解説
コンデンサの形から種類をみる
コンデンサについてなんとなくわかったところで、早速どんな種類があるのか見ていきましょう。
まずは、コンデンサの形による種類の違いです。物理の勉強をしていると、コンデンサには平行板・球形・円筒の3つの形が出てくることが多いかもしれません。それぞれの特徴について、説明していきます。
1. 平行板キャパシタ(コンデンサ)
image by Study-Z編集部
最も一般的で有名なのが、この平行板キャパシタ(コンデンサ)です。2枚の導体があり、それぞれプラスとマイナスを帯びています。この2枚の板の間に電荷が貯まることで、電気を蓄えられるのです。
画像の式のように、平行板のコンデンサは平行板の面積、そして板の距離によって蓄えられる電荷が変わります。ここで最も重要になってくるのが、誘電率ε(イプシロン)です。εは使用する導体の種類によって変わってくるため、いかに大きな電気容量を得るかは、ここが大きなポイントとなります。
2. 球形キャパシタ(コンデンサ)
image by Study-Z編集部
球形キャパシタは、実際のコンデンサではほぼ見かけないものです。しかし、コンデンサという存在が出来たばかりの頃には存在していた形のコンデンサで、実用的ではありませんが歴史的な価値のあるコンデンサといえます。
球形のコンデンサは、外の球形(半径a)の導体と、中にもう一つの球形(半径b)導体が存在することで、電気を蓄えられるようになるのです。外と中の導体の距離や、導体それぞれの半径によって電気容量が変化するため、計算が難しくなります。
3. 円筒キャパシタ(コンデンサ)
image by Study-Z編集部
円筒の形をしたキャパシタは、今でも普及している形のコンデンサです。
球形のコンデンサと同様外の円筒と中の円筒が存在し、それぞれの面積や導体の距離によって電気容量が変化します。ただし、球形と比較して加工が容易なため、大量生産に向いていることから普及しているのです。
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