等速円運動における速度と加速度の方向
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等速円運動における速度の方向は接線方向です。この方向は常に変化し、1周してまた同じ方向に戻ります。
等速円運動における加速度の方向はどの向きでしょうか。接線向き?いいえ、等速円運動における加速度の向きは回転の中心向きです。ちょっと想像できませんね。
いろいろな考え方があるのですが、ここではニュートンの運動の法則から考えてみます。
ニュートン運動の第2法則を覚えていますか。
ma = F
ですね。加速度aも力Fもその大きさとともに方向をあわせもつ「ベクトル」であることに注意してください。
したがって、この意味は・・・力Fあるところに加速度があり、その向は同じである・・・です。
今、無重量である宇宙船内部で五円玉に糸を結びつけて等速円運動させます。このとき、五円玉にはたらく力は糸の張力だけです。すなわち張力のみが五円玉に働いているので、張力の向きに加速度aを生じることになります。また、張力の向きは必ず回転運動の中心になることがおわかりでしょうか。
これらのことから等速円運動するためには必ず中心に向く力が必要です。これを向心力といいます。
したがって、ニュートン運動の第2法則より、加速度の向きも向心力と同じく回転中心向きです。
つまり、等速円運動における向心力と加速度は必ず円の中心に向いています。力の向きは刻々と変化しますね。したがって、加速度の向きも刻々と変化することになります。
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角速度ω
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回転運動における新しい物理概念に角速度というものがあります。これは非常に重要なのでしっかりと理解しておいてください。
角速度とは単位時間当たりに回る回転角のことです。
ざっくり言えば1秒間に回る角度ですね。このときの角度はラジアン角で表すのが一般的です。例えば、⊿t 秒間に ⊿θ rad 回れば、角速度ωは
ω=⊿θ/⊿t
で示されます。
ωと速さv
回転運動において、1周回転する時間を、周期 T と呼びます。
そうすると、1周で360°= 2π rad 回るから角速度ωは
ω=⊿θ/⊿t より
ω=2π/T
となりますね。
さらに今、回転半径 r としたときに、1周の長さは 2πr です。ゆえに、物体の速さをvとしたときには、速さ=距離÷時間 だから、
v=2πr/T
これと上の式の ω=2π/T より
v = rω
となることがわかります。
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