化学

理解を諦める人が続出!?「水の電気分解」について元塾講師が解説

よぉ、桜木建二だ。今回は水の電気分解について勉強していこう。

水を化学式で表すと H2O であることはみんなも知っているよな。「水は化合物だから分解できないはず…」そう気付けたやつは勘がいいぞ!

電気分解を使えば、化合物も分解することができるんだ。化学に詳しいライターAyumiと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

Ayumi05

ライター/Ayumi

理系出身の元塾講師。わかるから面白い、面白いからもっと知りたくなるのが化学!まずは身近な例を使って楽しみながら考えさせることで、多くの生徒を志望校合格に導いた。

1.水の化学構造を知ろう

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水は水素原子2つと酸素分子1つからなる化合物で、化学式では H2O で表されます。また、酸とアルカリの単元では、水の中の一部の水分子は水素イオン H+ と水酸化物イオン OH– というイオンのカタチになって存在しているという話をしましたね。このことから、水分子は水中でこのように存在しているといえます。

H2O → H+ + OH 

これが水の電気分解で重要な1つめのイオン式(電離式)です。

1-1.水素イオンの考え方

では「そもそも水素イオン H+ のって何?」と考えたことはありませんか?ここからは少し難しい話しになるので、中学レベルで100%理解する必要はありません。「ふーん」と参考程度に聞いてくださいね。

まず、水素原子というものはプラスの電気を帯びた陽子1つとマイナスの電気を帯びた電子1つを持っています。このとき、電気の状態を見れば(+1)+(-1)で0になっているのがわかりますね。つまり、 H±0の状態です。

しかしその原子の状態というのは構造的に不安定で、持っている電子を失うことで安定したイオンになります。つまり、0の状態からマイナスの電気を帯びた電子が引かれるので-(-1)となりますね。つまり+1、H+ (+1の1は省略)になるというわけです。

 

1-2.水酸化物イオン、酸化物イオンの考え方

では水酸化物イオン OH についても同様に考えてみましょう。水素イオンは H+ で帯びている電気の状態が+1であれば、酸素原子がイオンになったらどのように表されるでしょうか。

答えは-2です。水酸化物イオン OH (-1)は水素イオンは H+ (+1)と酸素のイオン(酸化物イオン)からできています。そこでこの差を計算すると(-1)-(+1)で-2.つまりは O2 (マイナスは数字の後につく)となるのが想像できるでしょうか。

酸素原子はプラスの電気を帯びた陽子8つとマイナスの電気を帯びた電子8つを持っています。この O±0 というのは構造的に不安定な状態です。そのために電子を2つ得ることで安定した状態になろうとし、0+(-2)となるために-2、O2 となります。

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イオンと電子の存在が電気分解では重要になってくるんだ。イオンの成り立ちは主に高校化学で習う内容だが、水素イオンと水酸化物イオンについてはしっかり覚えておこう!

2.水の電気分解を実験で検証

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物質の中でも単体や化合物といった純物質はこれ以上分解できないものだということは以前にも解説しましたよね。しかし、そのときに電気分解は例外であるとお話したのを覚えているでしょうか。

水の電気分解は化合物の分解の代表例です。学校の授業でもよく扱う実験ですが、ややこしい実験図や化学式に苦手意識を感じ、テスト勉強でも諦めてしまう人が続出します。よくある疑問を1つずつ解決していくことで、理解を深めていきましょう。

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