化学

「蒸発・沸騰・気化」この違いって何?気になるワードを元塾講師が解説

(1)液体または固体がその表面において気化する現象。「水分が―する」

(2)転じて、動機を明らかにしないまま不意にいなくなり、家族と音信を絶ってしまうこと。

広辞苑より引用

ここで気になる言葉が出てきましたね。「物質の表面において気化する」という現象について考えてみましょう。まず覚えておきたいのは、蒸発はいわゆる水が沸騰して気体になり始める100℃(沸点)よりも低い温度でも起こるということです。

物質の三態において、それぞれの分子が持つエネルギーは異なるという話をしましたね。固体より液体、液体より気体の分子間の運動は大きくなるものですが、そればあくまでも平均値であって、全ての分子が同じエネルギーで運動しているわけではありません。したがって、沸点より低くても、気体に相当するエネルギーの水分子も存在しているということです。

それらのエネルギーを持った水分子は、液体である水分子の集まりから飛び出すことがあります。これが表面からの気化であり、蒸発なのです。

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水分子が少しずつ空気中に飛び出していくことで少しずつ水が減っていくということなんだ。蒸発の2つめの意味はあまりいいものとはいえないが、いつのまにか姿かたちを消してしまう様子を液体の蒸発に重ねたということだな。

2-1.身近な蒸発に関わる現象

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身近な蒸発の例が水溜まり洗濯物です。どちらもいつの間にか水分が無くなって乾いてしまうものですが、決して100℃以上に熱せられたから乾いたわけではありませんよね。少しずつ水溜まりや洋服の中に溜まった水分子が空気中に逃げていくことで、蒸発が起こったといえるでしょう。

よく晴れた日に水溜まりや洗濯物が乾きやすいのは、太陽によって水分子が温められることで運動が活発になるからという理由が挙げられます。それだけでなく、空気中の水分量(湿度)が下がることで空気中に水分が逃げやすい環境になるからということが考えられますよ。

3.沸騰とは

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最後に沸騰について見ていきましょう。ラーメンを作るために鍋でお湯を沸かすなど、沸騰は蒸発よりもイメージがしやすいかもしれませんね。

(1)煮えたつこと。液体を熱したとき、その蒸気圧が液体の表面にかかる圧力よりも大きくなると、内部から気化が生じる現象。

(2)比喩的に、高く起こり立つこと。さわぎ立つこと。「世論が―する」

広辞苑より引用

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Ayumi05