
【英語】長文で時間が足りない人のために現役塾講師がわかりやすく解説!「雑に速く」読んではいけない

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ヤマトススム
10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。
英語の基本的な知識と理解を高めよう

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長文にもいろいろありますが、高校生の多くが経験する模試やセンターレベルの長文をイメージして解説していきます。模試やセンター試験は、平均的な高校生にとっては語彙レベルや文法レベルが少し高く感じるものです。英語を得意科目にしたい人は、対策が必要ですね。
単語や熟語などの知識は十分か
平均的な高校生にとって、模試の長文に登場する語彙は難しく感じる人が多いでしょう。学校で教科書の単語を覚えたり、単語帳で小テストがあるかもしれませんが、それでは不十分ということです。実際に、模試で高偏差値の人は、教科書や小テストよりどんどん先の単語を学習し、早い段階でセンターレベルの単語を習得しています。
とにかく長文を読めることに照準を合わすなら、英語を見て意味がわかれば十分です。センターレベルの単語の和訳を仕上げて、あとで必要に応じて綴りや派生語も覚えていくといいですね。
全ての文法事項がすらすら思い浮かぶか
長文の本文は、あらゆる文法事項を織り交ぜながら書かれています。そのため、各文法事項の存在を見抜いて、その特徴から適切な意味を把握しなければなりません。長文は文法問題ではありませんが、あらゆる文法を瞬時に判断するためには文法理解は必須ですね。
長文では、「関係詞」や「不定詞」ももちろん大切ですが、文脈をつかむための「接続詞」、状況を把握するための「前置詞」の理解も重要になります。日頃は手が回らない部分かもしれないので、しっかりチェックしたいですね。
さらに、もうひとつの注意したいのは、複数の役割のある語を見抜くことです。例えば、「that」には「代名詞」「接続詞」「関係代名詞」と複数の役割があります。接続詞で「that」を学習し、関係代名詞でも「that」を学習しますが、「that」が出てきたときにどの「that」か判断する練習が必要です。
代名詞:The climate here is like that of Tokyo.(ここの気候は東京のそれと似ている)
接続詞:They say that this goods is selling.(この商品は売れているということだ)
関係代名詞:The watch that I bought yesterday has already broken down.(昨日私が買った時計はすでに壊れてしまった)

ここまで、長文を速く読むための知識や理解について見てきた。国語でも同じように、わからない言葉が多かったり、つながりのわからない表現が多いようだと文章全体を理解するのは難しい。そのため、語彙力と文法理解のレベルを上げるのは重要だ。
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