
ホルモンの島?「膵臓」の「ランゲルハンス島」とは?現役講師が簡単わかりやすく解説!
ε細胞
グレリンというホルモンを分泌するといわれています。グレリンは1999年に見つかった、比較的新顔のホルモン。分泌されると食欲を増進させる効果があることがわかっています。グレリンは主に胃でつくられますが、ランゲルハンス島にごくわずか(1%未満)存在するこのε細胞からも分泌されていると報告されているんです。
PP細胞(F細胞)
膵ポリペプチドとよばれる物質を分泌します。36個のアミノ酸がつながってできていることはわかっていますが、はたらきとしては「食欲の抑制」などに関わっている可能性が挙げられている程度で、まだ謎の多い存在です。
小さな“島”の大きな役割
ご覧いただいたように、ランゲルハンス島はわずかに膵臓中に存在する細胞群にもかかわらず、複数のホルモンを分泌するとても重要な内分泌細胞です。なかでも、β細胞の分泌するインスリンは、他のホルモンで代用することのできない唯一無二の物質。ランゲルハンス島や膵臓の機能を健やかに保つことは、私たちの健康に直結するのです。