

波乱万丈のベル・スターだが、幼少期は成績優秀で音楽や古典にも精通していたようだ。晩年も静かに読書をする一面があったらしい。もしも射殺されなかったら、先住民の保留地を所有しながら静かに生活し続けていたのかもしれない。
ハンサムで支持率が高かったヘンリー・プランマー

最後に紹介するのがヘンリー・プランマー。短気な性格で殺人を犯すものの、見た目の良さから女性人気が高く、保安官そして市長にまでなったアウトロー系のガンマンです。
ゴールドラッシュに沸くカリフォルニア成功して市長に就任
ヘンリー・プランマーはアメリカ北部のメイン州に生まれました。早くに父親を亡くしたことから、お金を稼ぐために船にのり「ゴールドラッシュ」に沸くカリフォルニアに移住します。
カリフォルニア州ネバダ市にてプランマーは、鉱山、牧場、パン屋などを経営。当市で成功を治めました。そこで信頼を得たプランマーは保安官そして市長に選出されます。
殺人事件を起こすものの市民の嘆願により保釈
しかしプランマーは殺人事件を起こしてしまいます。殺害のきっかけは、DV被害を受けていた女性を保護したことで、彼女の夫とトラブルになったこと。市民から人気があったプランマーは、市民の嘆願により早期に保釈されます。
市民の支持を得て保釈されたものの、健康状態が良くなかったことからプランマーは市長に復帰しませんでした。その後、ゴールドラッシュに沸くモンタナ州に移住。その地で再び成功して再び保安官に選出されます。

市民からの人気が高く、女性にもてたヘンリー・プランマー。晩年は窃盗団を組織して多くの人を殺害したらしい。最後は自警団につかまって絞首刑となったそうだ。保安官や市長としての素質があり、市民からの支持率も高かったが、アウトローとしての側面を捨てきれなかった。
「西部開拓時代」は何でもありの時代だった
「西部開拓時代」は無法地帯を開拓する時期。アウトロー系ガンマンが悪事を繰りかえす一方、保安官や市長に選出されるケースがあるなど、なんでもありの時代でした。「西部開拓時代」は、ただ西へ移動するという単純なものではありません。開拓地に集まる人々の背景には、貧困と犯罪のつながりがありました。貧困と犯罪もアメリカ史の重要な一部であることを気に留めておくと、歴史の見え方が変わってくるかもしれません。