
簡単にできる受験生の親の心得5選!してはいけないこと・するべきことを塾講師ライターが分かりやすく解説
無干渉は大人が未経験の仕事を一人で任されるのと同じ
高校受験であれ大学受験であり、受験生にとってその受験は初めての経験です。大人である親で例えるなら未経験の仕事をするのと同じであり、そこで上司に突き放されたらどんな気分になるでしょうか。
仕事の仕方すら分からないため不安になるのはもちろん、突き放した上司に不信感さえ抱くでしょう。受験生の子供に全く無干渉なのは、実はこれと同じことをしてしまっているのです。
また、受験生は孤独だということを分かってあげなければなりません。いくら仲良しの友達がいても受験勉強は一人でしますし、「友達が行くから」を理由に志望校を決める受験生はいないですからね。親が突き放せばより孤独を感じて心細くなってしまいます。
塾に任せるだけのスタイルは無干渉に等しい
受験生のために子供を塾や予備校に入れるのは親として間違いではないですし、子供がそれを希望したなら尚更です。しかし、子供を塾に入れるイコール親の役目を果たしたと思ってはいけません。
塾に任せっきりでは無干渉と変わらず、子供は「親は頼れない」と考えてしまいます。そうすると、受験に関係する相談は学校や塾ばかりにするようになり、親は子供の考えを聞く機会を失ってしまうのです。
一方、子供も親に自分の考えを話さなくなってしまいますから、志望校なども自分だけで決めるようになり、親子の衝突をも招く恐れがあるでしょう。そもそも、塾で思うような結果が出ないこともありますから、そんな時は親の励ましが必要になってきます。
つまり、塾に任せるだけにすると結果的に子供は親の応援や励ましを実感できず、頼ることもできずにただ孤独に勉強するだけになってしまうのです。
こちらの記事もおすすめ

予備校と塾の違いとは?大学受験にはどっちがいいの?雑学好き現役大学院生がわかりやすく解説
優秀な相手との比較は子供に諦めの気持ちを抱かせてしまう
例えば、兄弟で弟が受験生の場合「お兄ちゃんはあの学校に合格したのだから、あなたも頑張ってあの学校に合格しなさい」は、言ってはいけない典型的な例でしょう。
なぜなら、これは受験生の子供とその兄を比較していることになるからです。子供の立場で考えると、この比較をされることで「優秀な兄のようにできるはずがない」と考えます。そして「できるはずがない」と考えることで諦めてしまうのです。
これも大人の仕事で例えるなら、「あの社員のように優秀に仕事しなさい」と言われると同じですね。仮に自分がそう言われた場合、果たして「よし、負けないように頑張るぞ!」と思えるでしょうか。
特に比較対象の社員が優秀な場合、「敵うはずがない」と諦めてしまう人が多いと思います。これと同じで、受験生にとって比較されることは戦意消失の原因になってしまうのです。
同級生との比較は親を信頼できなくなる原因になる
受験生の子供がのんびりと勉強している一方で、同級生の友達がすでに勉強が進んでいると知れば、親が焦ってしまう気持ちは分かります。
しかし、だからと言って「あの子はあんなに勉強しているし、あなたも同じくらい勉強しなさい」の比較はやはり言ってはいけません。ここで起こる問題は、子供が親を信頼できなくなることです。
比較を嫌う子供ですが、実は子供自身が比較をすることがあり、親もそれを経験しているのではないでしょうか。「あの子が持っているから自分も欲しい」、「あの子がやっているから自分もやりたい」などの子供の訴えは比較であり、そんな時親の答えとして多いのが次の一言ですね。
「よそはよそ、うちはうち」……これは子供の比較を否定しており、否定する親本人が比較してしまえば子供は親を勝手だと思うでしょう。都合よく比較をする親に対して、子供は信頼できなくなってしまうのです。
\次のページで「必要な心得4.サポートに徹する上での言動」を解説!/