
武力倒幕を回避した大政奉還
250年以上続いた江戸幕府は、実にあっけなく唐突な終わり方を迎えます。1867年、第15代征夷大将軍・徳川慶喜が大政奉還を行って政権を天皇へと返上したのです。この大政奉還は朝廷に受け入れられ、これで江戸幕府の歴史は幕を閉じることになりました。
そして、天皇へと政権を返上したことから、江戸幕府だけでなく幕府の存在そのものを終わらせることになったのです。もちろんこれには理由があり、当時倒幕ムードの加速によって武力倒幕が計画されており、計画実行が間近に迫っていたことが理由の1つでしょう。
また、徳川慶喜は大政奉還後も政治に携わる計画を画策しており、武力倒幕を回避してなおかつ今後も政治を行うことを企んでいたのです。その計画は半ば成功するものの、結果的に武力倒幕を煽ることになってしまい、戦争は起こってしまいました。
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旧幕府軍最後の戦い 戊辰戦争
1867年、新政府軍と旧幕府軍による戊辰戦争が起こります。この時点で幕府は既に終わっていたものの、徳川慶喜の側についた勢力を旧幕府軍、明治政府側についた勢力を新政府軍と呼びました。最も、江戸幕府が開かれた時点の勢力なら全国の藩を統治する旧幕府軍が圧倒的に有利だったでしょう。
しかし幕府への不満から新政府軍につく藩は多く、薩摩藩や長州藩などの大きな藩も新政府軍として戦っていたのです。1年に渡って続いた戊辰戦争でしたが、緒戦となる鳥羽・伏見の戦いで新政府軍が勝利、この時点で徳川慶喜は退却して旧幕府軍は出ばなをくじかれました。
最終的に新政府軍が勝利、これで幕府のみならず徳川家が支配する時代も正真正銘終わりとなり、以後明治政府による新しい政治が行われていきます。幕藩体制の要であった藩も、明治政府の政治政策となる廃藩置県によって藩は廃止されて県が設置れることになりました。
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一言で説明することも大切
江戸幕府の流れをまとめましたが、どの出来事も簡単に解説してあるだけなので、知識として覚えるにはいずれも不充分でしょう。しかし、本番のテストではこうした出来事の説明や意味を求められることがあります。
その場合は一言でまとめる必要があるため、このように一言で説明できるようにしておくことも大切です。そのため、江戸幕府をマスターした後は、こうしてそれぞれの出来事を簡単に説明できるか試してみましょう。